舞台の幕が降りて。


うん。


翔ちゃん、むしろ天使。

あ、またネタバレなんで、
配信組の皆さんは
お気をつけくださいね。



で、天使だと思うんですよ、翔ちゃん。

時子さんに付き合うことで
自分はどんどん堕ちていく。
それが分かってて振り切れないのは
弱さでもあり、
優しさでもある。
時子さんが満足してくれる顔を見て
翔ちゃんも少し幸せな気持ちに
なれたんじゃないだろうか。
息子の代わりに翔ちゃんを甘やかしたい時子さんと
そんな時子さんの満たされる顔に
どこかで自分の存在価値を見出してる翔ちゃん。
でも、いくら時子さんが喜んでても
翔ちゃん自身は罪悪感に傷ついてる。
傷ついて傷ついて、もう投げ出してしまいたいのに
その度に時子さんが優しい言葉で引き留める。
真綿で首を絞められるみたいに
翔ちゃんはどんどん追い詰められていくけど
時子さんに冷たくはできない。
優しいなあ。
優しくて、弱い。

でも、電話でのお母さんの声が
呪縛を解いてくれたんだなと思う。
ほんとのお母さんに真実打ち明けることで
時子さんとの擬似母子のような関係が終わった。
ほんとのお母さんの声が、解毒剤みたいに
時子さんの毒を退けて
時子さん自身も、翔真へ向けてた分の思いを
本来向くべき息子へと戻した。
翔ちゃんはウイルスから逃れたけど
時子さんのウイルス性は多分
彼女が本来持つものであって
8年間そのウイルスから遠ざかってた登喜が
またそれを一身に受けないか心配だけど
登喜はなんとなく
翔ちゃんより強い子なんじゃないかという気がする。
子供の頃はお母さんに合わせて
お母さんの喜ぶ自分を演じてたけど
二十歳になった登喜は
強い子でいてくれるといいなと思う。
まだまだこれから、
恋愛も仕事もしていくんだしね。
時子さんに振り回されちゃダメだ。

時子さんのトキ、って
トキは時であり、登喜でもあるのかなあ。
時子さんからしてみれば
自分がお腹を痛めて産んだ自分の分身、
自分が世話を焼いてあげなきゃいけない
可愛い可愛い息子、「わたしの登喜」。
時子さんの登喜は、
でも時子さんではなく父親を選んで、
時子さんは翔真を「わたしの登喜」に
仕立て上げたんじゃないかなあ。
8年間、時子さんの登喜に成り代わって
時子さんの甘い甘いウイルスに冒された
可哀想な翔ちゃん。
翔ちゃんのおかげで、
登喜は8年間、時子さんというウイルスから逃れて、健全なメンタルを手に入れたと思いたい。
そうでないと、今後の登喜が心配だもん。

翔ちゃんも今頃は北の大地に癒されて
ウイルスに蝕まれた心が立ち直っていってるといいな。
多少ブサイクでも、身体も心も健やかでタフなお嫁さんもらって
日に焼けながら農作業とかしてるといいなあ。

時子さんも、、、
登喜の健やかさに影響されるといいなと思う。
登喜にそれだけの生命力があることを祈る、、、、。

はー、幸せな翔ちゃんに会いたい。
堕天使は、それでも天使だと思う。
己の心の真(まこと)に従って
もう一度高く翔べる天使だよね。