20数年に亘る底辺掃除屋生活の中でも
久々に腸(はらわた)が煮えくり返るほどの
屈辱に、すっかり おちんこでる岩城孝雄。

しかし、おちんこでようが、おちんこでる

まいが、それでも明日という日はやってきて

、生きるためにやりたくもない仕事に従事

しなければならないのが辛いところである。


さて、一体何をそんなに おちんこでるような

出来事があったのか…それを書き出すと長く

なってしまうので今回は割愛するが 滝汗はてなマーク

そのかわり、今日の嬉しかった出来事を

私たちの愛する大切な皆さんにお伝えしたい

と思います。


毎日の温泉旅館の仕事の中で、午前中の

岩城孝雄の主な役割分担は、露天風呂や

屋内の大浴場の清掃や湯替えである。

午前9時から浴場の清掃に入るので、

お客様のご入浴は9時まででお願いします。

という事前アナウンスがあるにも関わらず

、午前9時の時点で大浴場から客が全員

居なくなるという日はほとんどない。


今朝も道具の段取りをして、ガラガラガラ

と浴場の戸を開けると、小学生くらいの

兄弟らしき男の子が2人、まだ屋内の温泉

の湯船に浸かっていた。

あれ?親はいないのかな?

可哀想だけどもうとっくに9時まわってる

からアガってもらうか…


と、男の子たちに声をかけようとすると

ガラス戸の向こうから、外の露天風呂に

入ってたお父さんらしき人がやってきた。


スキンヘッドにヒゲという、いかにもな強面

(コワモテ) だ。

うーん…時間だからアガってくれとお願いする

のにちょっと勇気がいるな…


と、逡巡するヒマもなく、お父さんは

コワモテに似合わぬ柔和な表情で

あ、ひょっとしてもう終わりの時間ですか

気付かずにスミマセン

と詫びてきた。


あー、スミマセン9時から露天風呂の掃除

なんです〜、でも、こっちの室内の大浴場

でしたらもうちょっとくらい入ってもらって

いても大丈夫ですよー


と、言ったのだが


いえ、チェックアウトの準備もしないと

いけないんで、ありがとうございます、と

コワモテに似合わぬ柔和な物腰でお父さん

が言うと、男の子たちも声をそろえて

ありがとうございましたーと言ってくれた。


なんちゅうええ子らや 照れ


と感動しながら露天風呂の排水の作業を

していると、最後、シャワーを浴びて

親子で浴場を後にする際に、子供たちが

こちらを振り向き、2人並んで

ありがとうございましたー

と言ってくれた。


その姿は、まるで高校野球で試合終了後に

球児たちが整列してマウンドに向かって

ありがとうございましたー

と一礼しているようだった 爆笑


なんちゅうええ子らや キラキラ


きっと日頃の躾や親子関係が良いのだろう


露天風呂から彼らのいるドアまでは結構な

距離だったが、岩城孝雄が大きな声で

ありがとう〜また来てね〜

とお礼を言うと、

2人で声を揃えて

はーい!

と応えてくれた。

あの家族に、これから沢山いいことが

ありますように、と祈らずにはいられな

かった。


そして夜


日中、休憩もなく延々と働かされて僅かな

休憩のあと、夜は宿泊客の布団を敷く

という、掃除と全く関係のない謎残業だ。


岩城孝雄よりも年上の女性との老老ペアで

時間に追われながら黙々と客の布団を敷き

続けていると、とある部屋で小学生くらいの

姉妹らしき女の子2人が、ドアの前で

我々の布団敷き作業が終わるのを待っていた。


げ !?、もう帰ってきたんか !? 


一応、念の為


ひょっとしてこのお部屋(に帰ってきたん)?

と尋ねると


お姉さんっぽいほうの子が


はい、と応えた。


ちょうど敷き終えたとこだったので、


ごめんねー、今、敷き終わったからね


と布団敷きペアの女性と一緒に詫びると、


いえ、全然大丈夫ですよ。敷いて下さって

ありがとうございます

というお姉さんに続いて妹らしき女の子も

ありがとうございます

と言ってくれた。


え?このコらどう見ても小学生だよな?

大人でもこんなこと言わんで?


なんちゅうええ子らや ニコニコ


ちなみに姉妹ともに美少女だった ニコニコ


てか、朝の兄弟といい、夜の姉妹といい、

今日はいったいどうなってんだ?

二組とも小学生だろ?

なんちゅうええ子たちなんだ笑い泣き

こりゃあれだね

こういう子たちが立派に育ってくれたら

ニッポンの未来はWow✕4♪

世界がうらやむYeah✕4♪

ぐらいに希望的だよね〜


ホントにこのコたちの未来が健やかで

幸せに満ちたものでありますように虹

って真剣に祈ったよ。


上を見ればキリがないし、

下を見てもキリがない。

世の中には立派な仕事が沢山あるだろう。

でも、これほど他人様のさりげない優しさ

や、ひと言に感動出来るのは、常日頃から

底辺だの下請けだの掃除屋風情が!と

見下され蔑まれている掃除屋ならではかも

しれない。

恵まれすぎても有り難みがわからない、

悲惨すぎても有り難さを感じられない。

清掃員という仕事がきっと自分には向いて

いるのだろう。


ま、そういいつつも本職は

「異世界ねこカフェ☆またねこ」の店主

なんだけどね ウインク飛び出すハート



ムーニャン
「厨二病か」