「介護を受けていても、私は私」 | 鍼灸マッサージ師 高橋久美子のブログ

鍼灸マッサージ師 高橋久美子のブログ

女性専用婦人科コース担当
鍼灸マッサージ+風水薬膳®︎茶

自分で自分の体を治したい。
いつも元気で楽しく過ごしたい。
そんな方にお勧めです。

いつも誰かの為に全力で自分は後回しになっている人へ。
まずは自分を大切に、丁寧にケアしてほしいなあと思います。

今日は介護のことを書きますね(^^)

私は現在、体質改善や美容など女性の「変わりたい」をサポートするサロンでの施術と

外出が困難な高齢の方や脳血管疾患・難病の方への出張マッサージをしています。


私はもともと、スポーツに携わりたいと
鍼灸マッサージの専門学校へ入学し
トレーナー育成の授業も受けていましたが

母の介護が始まったり、自分の体力も限界で
断念しました。

母の介護と言っても、食事を作ったり
お風呂介助がメインで

着替えや排泄は自立して
母が自分で出来ていました。


それでも、それでもね
母は〝母〟でいてほしい。

シャンとした強い母の弱いところを
急に見せられる、ということには

なかなかの衝撃、抵抗がありました。

介護のスタートは現状を〝受け入れる〟
ことかなって思っています。

「こんな暴言投げつけられた」
とかって、よく泣いていたなあ(^^;;


何にでも言えることと思うのだけど
家族の介護をするときには
『距離感』がものすごーっく大事。

寄り添ってあげたい気持ちが強すぎると
自分自身も飲まれちゃうからね

私はある程度のところで諦めたっていうか
開き直ったというか


ある時、私が頼まれごとをした時に
嫌な態度をとってしまって
母から言われたんですよ。

「母さんの辛さはあんたには分からない」

それを言われちゃうとグサッときて傷ついていたのだけど、なんだか急に切り替わったんだよね。


「うん、私には分からないよ。
分かれないよ、母さんの痛みは感じられないもん。
だから、〝これが辛いよ〟〝今こうしてほしいよ〟って、母さんもその都度言ってほしい。

でも私も私のタイミングがあるから、出来ない時にはごめんねって言うかもしれないよ。」

そう伝えました。


いくら親子であっても
理解できないことなんて沢山ある。

だからいくらでも伝え合ったらいい。

そんな風に切り替わった。


母は自分で何でも出来ちゃう人だったから
誰かに何かを頼むのが本当に辛そうで
そのあたりは不器用というか……

私も優しくないので
なんとなくどうしてほしいか分かるときでも
依頼してこなければ手を貸さないとか
決めているところがあって
何度もぶつかったりしました(^^;;


介護が始まって8年くらいは
「してあげてる」
っていう気持ちがどこかにあって

母に何かをしてもらうとか
頼るってことは一切考えもしませんでした。


だけど介護にも慣れてきて
距離をうまくとれるようになってきて

介護ではない面での母との関わりに目を向けられるようになってから

また親子に戻れたというか
再びかっこいい母さんを感じるようになりました^ ^


出張マッサージで患者さんの施術をしながら
いろんなお話をしていて

前半は体の痛みやつらいこと、この先の不安とか
話してくれる。

気がつくと世間話や、患者さんの趣味や楽しみの話や、武勇伝まで(笑)

笑えないくらい痛くてつらいときには
ひたすら弱音や不安を話してもらう。


今は介護してもらっていても
その人の人生ってそれだけじゃないはずだから

ここまでの何十年の積み重ねてきた人生も
続いているから。

それが無かったことにならないように

日々の暮らしの中に喜びを感じる瞬間があってほしいし

動けなくてもただ存在するだけで周りに喜びをもたらしていることも感じてほしい
って思っている。


「介護を受けていても、私は私だから。
出来ないことは増えたけど、出来ることもまだまだあるのよ」
って患者さんの言葉にこちらが元気をもらいました^ ^

人生の先輩方からいろんなこと
教えてもらっています(^^)


調子が良いときもあれば、悪いときもあって
やりたいことをやれる日もあれば
できない日もあって

その辛さをポロっと話せて
手を貸してくれる人が近くにいてくれると
励みになる。

それって病気や障害 関係なく
みんなそうだよね。


ひとりの人間として
心豊かに暮らせるようにこれからも
サポートしていきたいなって思います(*^^*)