国際環境NGO・グリーンピースのメンバーを交えた放射性物質除去への取り組みのお話。避難区域でもないが安全かといわれれば賛否分かれる福島市内で。
最も影響が懸念される子供たちへの対応は、まずは自己防衛。郡山市や伊達市のように独自判断で行政が除染に動いたことは意味があるが、まだまだ個人レベルの負担が大きい。それぞれの考えや環境によってできることも限られてくるが、無理しない程度に各々が意識を持って対処することで大幅に放射線の影響を軽減することができる。
まず子供たちには外出する際なるべく肌の露出は避け、手足をまめに洗いうがいをする。放射性物質がたまっていると予想される場所には極力近づけさせない配慮を。事故前の状態に戻すことは不可能なので子供が行動する範囲を把握して効果的に除染する。屋内は水拭きをこまめに。
ちゃんとした知識を持つことで劇的に被曝を防ぐことができるので、むやみに不安にならず、諦めずに適切に対処する。放射性物質を帯びたものを処理する場合は、普通のゴミに出すことは好ましくはないので行政の支持があるまでしかるべき安全な場所に保管する(とは言えこれはかなり難しいような…)。早急な行政の対応が望まれるところなので、積極的に相談する。それは処理だけでなく除染という作業そのものも行政の役割として要望していく。そうすることで精神的にも肉体的にも経済的にも負担が軽減される。負担を分散させるという意味で効果的。
色々と有意義な話をお聞きし、その時はなるほどとうなずいていたがメモってなかったので忘れてしまった点がいくつか…。思い出したら追記します。

STONE SCULPTURE-放射線除染
とにかくこまめにホコリを意識して除去するという作業の繰り返しが基本となる。土は6センチくらいが目安だが、可能ならそれ以上でも。ただ、一回土を入れ替えたからそれで安心というわけではない。
STONE SCULPTURE-放射能除染測定
定期的な計測で推移を見守る。他から風に運ばれた物質によって徐々に汚染されていくので、頃合いを見て除染を継続する。

実際人間には感知できないのでなかなか日常的に意識を向けるということは難しいが、今まさにこの時期の労力によって数十年間の放射線の影響を低減できることを考えると、目には見えなくとも成果は途方もなく大きい。今は個人レベルでできることを実践する段階。そして行政へ対応を求める。

STONE SCULPTURE-放射線防護服
除染にあたっては、土ぼこりが舞うことが予想されるので万全を期すなら使い捨てタイプの防護服をすすめている。用意できない場合はホコリが付きづらい素材の服で、作業終了後は速やかに洗濯が望ましい。靴はゴム長靴がよい。
STONE SCULPTURE-放射線防護マスク
防護マスクはもっとも重要なアイテムのひとつ。土ぼこりを吸引してしまうと肺からの内部被曝が数十年にわたる可能性がある。それを考えれば皮膚に付着するよりも危険度は高い。なるべく性能のよいものに越したことはない。
それと使い捨てタイプか、もしくは洗って使えるゴム製の手袋。作業する際にはなるべく肌を露出させない配慮が必要となる。また、服などでもいえることだが、作業終了後に脱ぐ際にもコツが必要で、物質が付着している外側に皮膚が触れないように注意深くめくるように脱ぐようにする。

何だかこの日はとても濃密な時間となった。当初福島で除染に取り組むグループの手伝いとしか聞かされてなかったので、グリーンピースとJAEAとの接触は予想外の収穫。

行政への相談や要望は積極的にみんなの意見として持ち込んでいくことが遠回りのようだが結果的に近道になりそう。

東電に責任を追及すべきとか保証・賠償だとか行政の責務だとか、それらは正論だし間違ってはいないが、その大義名分を正しさとして批判・非難批難・攻撃することだけが蔓延する世の中にはなってほしくないと個人的に願う。社会的責任は当然あるだろうし批判したりすることは役割として担う人も必要だとは思うが、みんながそういう意識で妙な風潮になるのは正直嫌だ。怒りや恨みなどなどの感情は核廃棄物と同様かそれ以上に、負の遺産として代々受け継がれ残ってしまいがち。環境だけでなく身も心も除染して、次の世代へと渡していきたいと感ずる今日この頃。


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