市場三郎 温泉宿の恋 閉幕。 | 入山法子のオフィシャルブログ 『のりんご飴』 Powered by アメブロ

市場三郎 温泉宿の恋 閉幕。



それは突然の質問だった。


「入山さん、歌うたえる?」


歌のある舞台のお話がきているんだけど、どうかと。


カラオケは好きですけど、、
それくらいの歌でも大丈夫であれば。

なんて返事をしたことを覚えている。




ところがどうだ。
台本をいただいたときの衝撃。
福田転球さんの舞台映像を拝見したときの衝撃。


これは、、とんでもないお仕事を引き受けてしまったのかもしれない、と震えた。



稽古が始まり、数日は、
今までの経験では歯が立たないような日々が続き、
なんのアイディアも出せない自分が恥ずかしかった。
歌も下手くそで、
ダンスなんてやったこともなくて、
先輩方のように面白い芝居もできない。
不安で不安でしょうがなかった。




どうすればいいのか分からなかった。
どうしたら歌喜劇の世界に生きられるか探した。



でも、答えは、自然と出ていた。(らしい。)
河原さんに言われて気がついた。

それは、「楽しむこと」だった。




何もない板の上が空港になること。
並べた椅子が車になること。
見えないものを、手に取り、
その感触やイメージをみんなで共有すること。
肉声で空気を作り出すこと。
湧き上がる感情が思わず歌になってしまうこと。


全てを心から楽しめばいい。
下手くそでも、心を込めて、届けよう。
それだけだった。




だから、私は稽古場でよく笑っていたと思う。
ゲラゲラと、かなりうるさかったと思う。笑
三郎の世界がゼロから出来上がっていく瞬間を目にするのが、たまらなく楽しかった。
その世界に居られるのかと思うと、たまらなく嬉しかった。




三郎が想いを寄せる名もなき女性を、お客様から愛されるキャラクターにしてくださった河原さん。
1ミリの不安も残さぬよう、走り回り、ケアしてくださったスタッフの皆様。
愛情たっぷりに歌唱指導をしてくださったダイナマイトしゃかりきサ~カスの皆様。
そして、こんなことあるだろうか?!というくらい、信頼し合い、響き合えた愛おしいキャストの皆様。
ありがとう。何度言っても足りません。



こんな私が言うのもなんですが
キャストも、スタッフも、みんな、
市場三郎が大好きでした。
こんな奇跡みたいなことってないんです。
だから、胸を張って言える。


市場三郎、いい舞台だったでしょ?





ご来場くださった皆様。
応援してくださった皆様。
心から感謝しています。

皆さんの笑い声、手拍子、温かい空気
一生忘れません。

本当に本当に、ありがとうございました!!




みんな、みんな、大好きだぞーーーーーーい!!!!!!!!