私は苺が大好きだ
春になると毎日苺を食べている
4月生まれの彼と
3月生まれの私
いつも自信たっぷりで
背も高くて
一人目立って
通りを歩くと女の子が振り返る
最近
彼がバスケ部のキャプテンだったと知った
そんなこと一言も言わなかったのに
私とは違う中学だったけどきっとモテたんだろうな
私はといえば
小さくて
引っ込み思案で
友だち付き合いも良くなくて
お昼休み
みんな女子社員は連れ立ってランチに行くのに
私は仕事しながらパンを齧っていた
ランチの時間のドラマとグルメの話が本当に苦痛だったし
ちょっとトンガっていたんだと思う
そんな私に彼はよく
声をかけてくれた
おつかれ~
初めはチャラチャラしてやなタイプだなと邪険にしていた
でも
見た目と違って繊細でナイーブだった
そんな時私はインフルエンザにかかってしまい
1週間何も食べる気にも食べることさえできずに自宅でぐったりしていた
彼が苺を持ってきてくれた
しかも一番大きくて高い苺
「苺なら食べれるだろ?」
その苺の美味しかったこと!!
そっか、そっかと目を細め
がっつく私を見守っていた
たぶん、昔に比べたら今の苺は甘くてずっと美味しいはずなのに
今まであれより美味しかった記憶はない
理由は久々にたべたのが苺だったこと
それとそのシチュエーション
ベッドの中で冷たい苺を頬張るのが
こたつで食べる雪見だいふくみたいで
美味しさ倍増になる
私の苺好きは彼のせい
