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あいりすのブログ

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市立病院の救急外来には
クリニックからの
連絡を受けた看護師さんが
車椅子を用意して
Ryoの到着を待っていました

名前を確認すると
Ryoは車椅子に乗せられ
駆けつけた小児担当の先生の話と
ほぼ同時に…
採血とCT検査を受ける為の
造影剤がRyoに点滴されました

次から次へと
何もわからないまま
進められていく検査の準備に
大きな不安で泣いてしまった
Ryoに付き添うこともできず

私は先生からの問診と
説明を受けていました

いつ頃からどんな症状がありましたか?
学校へは行っていましたか?
体育の授業は休んでいましたか?

二~三週間前から咳が続いていて
顔のむくみと就寝時のうなされ
咳も悪化しクリニックに再度受診したこと

発熱が無く、学校へは休まず登校し
習い事のダンスに間に合うように
下校時には自宅まで
走って帰宅していたこと

今日の体育では、跳び箱が低くて
物足りなかったと言っていたこと

ダンスも休まずに行っていることを
先生に話しました

先生の元に届いた
血液検査とCT検査の結果を見て
私の問診の回答を
信じられないといった表情で…

こんな状態でよく運動ができていました
Ryoの心臓を押し潰している腫瘍は
気道まで押し潰し
吸った息がきちんと吐き出せず
肺がパンパンになっている
と言われました

受け入れ難い現実に
悪い夢でも見ているようでした

Ryoの体で、こんな大変なことが
起こっていたのに…
気が付いてあげられなかったこと
仕事の都合で、受診が遅くなったこと
全ては私のせいであると…
後悔と自責の念に駆り立てられました

Ryoの腫瘍の正体が何か…
血液検査の数値からみると
そんなに悪いものではないかもしれない
と言われて…

そうだ…誤診ってことも…
腫瘍だって良性かもしれない…

だってRyoは…
大好きなダチョウ先生と子ダチョウと
楽しい学校生活を送り
大好きなダンスに夢中な日々を
過ごしていたんだから…

今まで入院するような病気に
なったこともないし…
詳しく調べてもらったら
取り越し苦労だったりするんじゃないか…

真っ白になりかけた自分の頭の中と
Ryoの前で泣いてしまいそうな
崩れかけた気持ちを
そんな風に支えるしか…
その時の私には術がありませんでした

先生はRyoをこれから搬送する
病院の選択を私に尋ねました

市立病院から一時間ほどの
一番近い病院か…
市立病院から二時間はかかるが
連携の取りやすい大きな小児総合病院か…

時間も無く…今この場で
重要な決断をしなければいけない状況…

二時間かかる病院は
超未熟児や重篤患者や小児がん等の
子供たちが搬送されている病院と
いうことは知っていました

でも…何度か聞いたことがある程度…
決断するには至らない情報だけ…

この状況でベストな選択って…

私が決めなきゃいけない…

不安…恐怖…悲しみ…切なさ…

襲いかかる混ざりあった負の感情と

迫られる決断…


逃げ出すことのできない
悪夢のような現実に
さっきまで堪えていた涙さえ…
もう滲むこともありませんでした







































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