ネコの下部尿路疾患のお話 | アイリス動物病院__________犬と猫の病気 & 看護師日記

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大阪府羽曳野市にある『アイリス動物病院』です。
「犬や猫の病気について」と「看護師日記」を掲載していきます。
大切な家族であるわんちゃん、猫ちゃんが健康で長生きしていくためのお役に立てればと考えています。
是非ご覧下さい。

最近少しずつ肌寒くなってきましたね。

涼しい季節になると、動物達の飲水量は減少し、それに伴って排尿回数や尿量も少なくなります。

そこで問題となるのが、特にネコに多い下部尿路疾患です。

※下部尿路疾患とは・・・膀胱から尿道でおこる病気

下部尿路疾患になると、何度もトイレに行くが尿が出ない、排尿痛、血尿などの症状がみられます。
ひどい場合には、これらが原因でで出来た結晶、結石、炎症生産物(膀胱粘膜が剥がれたもの)などが尿道に詰まり、尿が出なくなる事があります。
これは「尿閉」といって、すぐに閉塞を解除し尿を出してあげなければ命に関わる、とても危険な状態です。

アイリス動物病院のブログ-ストロバイト結晶

アイリス動物病院のブログ-膀胱結石



ではなぜこのような病気になってしまうのでしょうか?
飲水量や排尿回数の減少は、寒さだけが原因ではありません。
①運動不足
②肥満
③多頭飼いによるトイレ数の不足
④トイレが汚れている

また、食餌(人の食べ物、下部尿路疾患に配慮されていない食餌など)も要因としてあげられます。


どうでしょうか?
お家のネコちゃんに当てはまる事はありませんでしたか?

これらの問題を解決するためには、
①よく遊んであげる
②正しいお食事の選択
③トイレの数は猫ちゃんの数+1つ
④最低でも1日1回はトイレの掃除をしてあげる
⑤水を飲める場所を複数用意する

運動、正しい食生活、ダイエット
人間でも健康のためには大切な事ですよね。
これからの季節、ネコちゃんと一緒に健康維持を心掛けましょう!


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