着物と色から日本の美を伝える、

きもの美人道*ひとみ です。

 

昨日、電車でお隣の席に着物の方が座りました。

つい、見ちゃいます。

じろじろ見たら失礼だから、

なるべく目をそらすようにはするんですけどね。(笑)

 

おそらく、着物を着て外に出た途端、

見知らぬ人の視線を感じるはずです。

 

その殆どは、「憧れ」の眼差しのはず。

 

単純に、着物自体が美しいから「いいな」、

もあるでしょうが、

着物は買っても借りても、高い。

 

支度に時間がかかるし、

日頃着慣れていなければ、準備も大変!

それでも着ていて、

「偉いな〜」「いいな〜!」って思いますもの。

 

さてさて、

そのように注目されやすい着物姿ですが、

私を自戒させた、ある思い出があります。

 

あれは、日曜日の新宿のデパート内のティールーム。

その日はだいぶ混み合っていました。

 

ちょっと待って、やっと席につけた時、

後ろの方から「申し訳ございません!」

と声がしました。

 

振り向くと、

着物姿の(多分、訪問着でしたか)女性が、

般若のような怒った顔で立っており、

若い女店員さんが平謝りしていました。

 

どうやら、何かのはずみで

着物にお茶か何かをかけてしまったようです。

 

その時の、その女性のお顔が本当に怖かった〜!ショボーン

 

柔らかなピンクのお着物の風情は何処へやら。

周りの席にも緊張感が走りましたよ。

 

店員さんが何度謝っても、

その方は許す気配がありませんでした。

 

 

私だって、もしそのような事が起きたら、

とっさにフリーズしてしまうでしょう。

とても、お気の毒だと思いました。ショボーン

 

でも、でも、、なるべくなら、

あのような顔をしたくない、

着物も、汚れてしまったこと以上にかわいそう、、

とも思いました。えーん

 

 

以前、和食店の仲居さんから聞いたのですが、

仲居さんも、着物の方がいらっしゃると、

汚したら大変だから、普段より緊張するそうです。

 

着物の時は、ナプキンを2枚くださるお店も多いですよね。

 

 

私は着物の時は、

できるだけ席の間合いがゆったりとってあり、

サービスがきちんとしていそうなお店を選びます。

 

普段は敷居が高いかな、と思う所へ、

着物なら堂々と(?)入っていける機会でもありますよ。ウインク

 

そして、なるべく通路側には座らず、

壁際へ座るようにします。

 

もちろん、オーダーも、

ナポリタンとか汁物は避けますよね。(笑)

 

お招きいただいた方や、

同行された方にも気を使わせてしまわないよう、

自衛できる限りはしておきたいです。

 

それでも万が一の場合もあるでしょう。

あらかじめ、パールトーン加工をかけるのをお勧めします!

 

腕の良いシミ抜きの専門店や、

悉皆(しっかい)屋さん、

頼りになる呉服屋さんなどを見つけておくと安心です。

 

着物は、その人の最上の品格を引き出すものと思っています。

 

その品格を下げないように、

とっさの時にも、

優雅に応対できる余裕も持ちたいな、と思ったのでした。