切なくなる・・・なんて感覚 忘れていた。
厳密に言えば、忘れたフリをしていた。
正直切なくなかった時などない。
でも、そんな感覚など忘れた、、、
と 思い込まないことには
私はきっと 進めなかった。
私が言うこの『切ない』とは
色々な意を含んでいる。
寂しさ、悲しさ、苦しさ、痛み、刹那。。。
私はいつも感じていた。
それを認めることで弱くなるのが怖かった。
切なさは 涙を誘う。
それに溺れた時間は計り知れず、
その頃の私はまるで抜け殻だった。
這い上がりたくても出口の見えない、
或いは出口などないのかも知れない、
そんな場所に私は生きていた。
ただ、生きていた。
ただ、息をしていた・・・と言った方が正解だろう。
表では愛想笑いを振り撒き、
裏では幻覚に墜ちていた。
独りでいる間、涙が止むことはなかった。
何の為の1日なのか・・・
何の為の1時間なのか、1分なのか、今なのか。。。
その頃の私には解かり得なかった。
ただただ 夢ばかりが先を行き
身体も心も、つまり『私』というものを置き去りにしたままで
感覚だけが一人歩きした。
そして先を行ったかと思えば
また遥か過去にさかのぼり 私を困惑させた。
しかし音楽が、歌が、私に光を与えてくれた。
『光』とは、太陽、友人、そして仲間。。。
ただ生きていただけの私は、
ただ息をしていただけの私は、
活き、活かされている。
決して癒えることのない 深い深い闇が
この心の奥底にある。
決して消え去ることのない痛みがある。
この呪縛から私ひとりで抜け出そうと
何度もがいたことだろう。
その時間もまた、計り知れないのだ。
先は長く続いていく中で
今の私はまだ生まれたての赤子の様なものだろう。
何も悟れはしないが、ここまでの私が出した答え。
それは、、、
天に眠るその時まで、切なさと共に生きる・・・。
と言う事だ。
人は誰しもが『切なさ』を抱えているのだから・・・。
そして 決してそれが全てではなく
愛や希望、夢、未来が
これからも私が私としてここに在る意義を
唱えてくれると、
今の私なら信じられる。