瞑想に入ったとき、いつものように神聖な名前を唱えようとしたけれど、なぜか言葉が出て来ません。


不思議と必要な感じがしなかったのです。

ただ静かに、自分自身とひとつになる感覚がありました。


何かが“起こった”わけではありません。

ただ、自然の中の一部として、完全に一致した私が、そこにいました。


それは原始の少女のような存在。

彼女に、これまでのカルマや痛み、人生でどうしようもなかった出来事たちが吸収されていき、
やがて少女は光を帯びて、静かに、でも確かに力を持ち始めました。

アコーディオンのように広がっていた意識が、ふたたび中心へと戻り、乱れていたホログラムのような記憶や思考が整理されて、一つの光として輝き出す。
そんな不思議な感覚でした。


「こんにちは、神様」

瞑想の後、とあるレストランでスリランカ人のウェイトレスさんに声をかけられました。


「こんにちは、神様」


きっと彼女が知っていた日本語を組み合わせただけ。
それだけのことなのに、私は思わず笑ってしまいました。


――そうか、私は自分の中の神様とひとつになったんだ。


だから、「神様」と呼ばれても不思議じゃないのかもしれない。


ほんの冗談みたいな出来事が、私の中に静かに灯をともしました。



だから、何があっても大丈夫なんだ

たとえ今が重く、苦しく、抜けられないように思えても、それもまた必要な通過点なんだと、今ならわかります。


私たちは、自分の体験に意味をつけすぎることで、自らを縛ってしまうことがあります。


でも実は、勝手に作った“良いストーリー”で終わらせても、かまわないのです。


どの視点からでも、どの高さからでも、
自分で状況を見る角度を選ぶことができる。


それだけで、その重さは少しずつ緩んでいきます。


「これは、未来の私に必要なことなんだ」とただ理解するだけで、心はふっと軽くなる。

そして気づくのです。


神様は、私の中にいた。


だからこそ、どんなことがあっても、本当は大丈夫なんだと。


軽やかな風に乗って

苦しみの中にあっても、静かな場所があることを知っている。


だから、通り抜けましょう。
物語を選び、意味を与え、自分の足でその先へ。


その先には、軽やかな風に乗ったあなたが待っています。


“理想のあなた”はどこか遠くではなく、


通り抜けたあとの、あなた自身の中に



 

 

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