ヘタウマ筆ペン字作戦
僕はバンドで、作詞を担当することが多かったのですが、
まだ10代、20代の頃はスマホもなく、PCも今ほど身近ではない時代。
ワープロも持っていなかったので、
新しい歌詞ができると、メンバーに見せる時はいつも手書きでした。
ところが僕は、字があまりきれいではありません(笑)
これがなかなかの悩みで、
字が下手だと、作品まで少し頼りなく見えてしまう気がするんです。
逆に、きれいな字で書かれた歌詞は、
それだけでなんだか良く見えたりする。
そこで当時、僕が考えたのが——
“ヘタウマ筆ペン字作戦。”
筆ペンで、あえてラフに書く。
勢いや温度をそのまま乗せる。
すると不思議なもので、
なんでもない言葉まで少し意味深に見えたり、
大事な単語を大きく雑に書くと、そこだけ妙に感情が宿ったりするんです。
ふと、そのことを思い出して、
古い資料をしまってあった段ボール箱をゴソゴソ。
……あった。
昔、メンバーに見せるために書いた、
“ヘタウマ筆ペン字”の歌詞原稿。
しかも、今でもライブで演奏している定番曲の、
出来たばかりの頃の原稿です。
懐かしいーーー
今は、もっぱらMacで歌詞カードを作っているんだけど、
フォントを工夫したり、余白にイラストをコラージュしたり。
PDFにして、世界観まで伝えようとしています。
ところが、スマホやPCなど違う環境で開くと、
レイアウトが崩れて見づらいらしく、キーボードのまっけんからは、クレームが。
実は、かえって伝わらないという(笑)



