物の価値とは | 洗濯料理家事おやじ!!しみ抜き洗濯芸人うにぞうの家事場の馬鹿力!

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オフィスうにぞう代表。東京都目黒区にあるユニクリーニング!(2016年春にリニューアル)を展開しながら、イベント、セミナーなど活動してます!
業界ではちょっと有名なうにぞう君のシミ抜きや家庭洗濯はじめいろんなお話。しみ抜き集団不入流講師もしています♪

こんにちは!
不入流師聖しみ抜き芸人うにぞうでっす!(*^_^*)
 
先ほど、自分のFBにUPしたものです。
今、いろんな取り組みを自分の中でしているわけですが、価値というものをどう考える必要があるか。
これはビジネスにとって、とても重要なことです。
 
お客様へより良いサービスをすることで、安売り店と自店との違いをアピールするわりに、いざ自分が消費者側になると料金のことばかり気にするひとが多かったりする。
 
限られた経済力で何にお金を使うかというのは価値に基づいていると思います。
金の価値は高い安いですが、ものの価値は料金の高い安いではありません。
 
必要のないものなら100円だって高いですし、必要なものなら100万円のものだって購入するわけです。
 
一千万の家と一億の家。
200万の車と800万の車。
ワイシャツ100円のクリーニング代と300円のクリーニング代。
くるくる寿司と高級寿司の料金の差。
 
1杯500円のウイスキーと1杯3000円のウイスキー。
 
3000円のウイスキーを頼む人は金持ちなのか。
 
そんなことを思ったので、僕のお酒談義とともにひさしぶりに時間をかけて書いてみました。
ほんとは全然書き足りていないんですが。
 
気が向いたら、続編書こうと思います。
 
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ちょっと、お酒と価値の話をしようと思う。長文ですよ。

って、書き出したら日本酒の話をしすぎて、洒落ないならないほど長文になりそうなので、今回はモルトの話。

昔は日本酒が大好きで、たまに連れていかれるスナックなどで水割りなんかを飲ませられると、悪酔いして大変でした。ウイスキーは自分には合わないなと思い込んでいたわけですが、その時の知り合いが日本酒の純米酒がウイスキーでいうシングルモルトだから、それを飲みに行こうという話に。それが僕のバーデビュー。もう20年以上の前の話になります。...

そこで最初に飲んだモルトウイスキーは・・・忘れました
その人が覚えていてくれたら、コメントしてくれるでしょうw
ボウモアだったかなー。
それから、そのバーに通いまくり。
飲み比べると微妙な違いに気づき、どんどん引き込まれました。

ウイスキーの値段というのは本当にピンキリでバーで1杯500円で飲めるものもあれば1杯5000円のものもあるwちなみにウイスキーのショットは通常35mdl。ぶっちゃけ一口ですよ。

それを丁寧にちびりちびりやるわけです。

ウイスキーというのは出来上がるまでとても時間がかかります。
それは樽熟成という工程があるからですが、その熟成期間や樽の種類などによって、風味が変わります。そして、長期熟成のものはやはり貴重なものになります。アルコールですから長熟になるほど、蒸発して少しずつ量が減っていきます。一年で1%~3%ほどでだいたい2%くらいらしいです。これをよく「天使の分け前」なんていうわけです

年2%の分け前を天使に納め続けると、30年物のウイスキーは最初に仕込んだ時より60%も減っているということになります。つまり50年で樽の中は空っぽ。瓶に詰めれば減りませんが、熟成中は木樽なのでこうして少しずつ減っていくわけです。

ちなみにうちにある僕の宝物は1983年に樽詰め2011年瓶詰めされた28年ものです。すでに蒸留所は閉鎖。稼働当時残っているお酒が、こうして今でもたまに出てきます。ちなみにポートエレンというシングルモルトです♪シルバーシールというボトラーズから出ているものですが、もちろん封開けしてませんw飲んでなんぼといわれようと開けませんw結婚して、子供が生まれた時でも飲みましょうかね。

そして、30年前に仕込んだ職人さんはへたをすると、そのお酒が出来上がったころにはこの世にいなかったりもすることがあるわけで、それくらい歴史や人生が長熟のウイスキーにはあるのです。まるでお星さまのよう。今見ている星の光は数万光年前の光というのと同じように、今飲んでいるのは、昔の人が未来を見据えて仕込んだ仕事の結果なのです。あぁ、素晴らしい・・・。こんなところが僕にとってのウイスキーの魅力なんです。

誰でも毎日のように飲めるウイスキーというのも、大変ありがたいものですし意味のあるもの。そして、ほんと最近のウイスキーは品質が高い。これは日本酒にも言えることですね。きっと、安くてうまい酒を造る苦労というのもかなり大変なことだと思います。もちろん、それで利益を出さなくてはいけないわけですから。

そして、写真のお酒。
これはザ・グレンリベットといって、その昔お酒にグレンリベットとつけておけば売れるということで、同地区の偽物というか同じネーミングのウイスキーがたくさん出回ったらしい。そこで、まぁ、裁判いろいろありまして、うちが本物のリベットだよ。という証としてTHEというイニシャルが付いています。
グレンマレー=グレンリベットというのもありますが、それはそういうわけで、グレンリベット蒸留所のザ・グレンリベットとは違うのです。でも、美味しいですよw

で、このグレンリベットはシングルカスクということで、日本限定で一樽を分けてボトリングした一本。バーボン樽で14年熟成させたもので240本限定。240本すべて同じ樽で寝かせられた兄弟。これは業者用に出品されたもので、基本的に購入できるものではありません。ま、買えませんけど。カスクストレングス(原酒)のノンチル(冷却濾過をしていない)。チルはウイスキー中の成分が温度が下がることで白濁するのを防ぐためにやる濾過工程ですが、この析出した成分もこのウイスキーの持つ個性だということで、カスクのノンチルというのはけっこうあります
特に今はカスクブームみたいなところもありますからね。ブラックアダーはカスクノンチルにこだわったボトラーズです。ボトラーズとは・・・やめますw

ま、そんなわけで35mdlワンショットで居酒屋で飲み食いできる値段になっているわけです。映画観て、ラーメン食べて、ビールも飲めちゃうかな。
でも、そうした仕事を経験するということは大切なことだと思うんです。酔えればいいというお酒の楽しみもあると思いますけど、こうした一流のこだわったウイスキーを経験することで「品質の良い仕事」や「価値」というものに思いをはせることができるのも魅力のひとつであるような気がします。僕はお酒が好きなので、この一杯にそのお金を払うことができるのです。それは僕がお金を持っているからではなくて、その価値観が自分と合っているからなんです。

好きでないとこの一杯にそれだけのお金を払って飲むことは難しい、意味がないことだと思います。
高いお酒を飲んでみたいという好奇心だけでは、このお酒に込められた仕事や想いを考えると、もったいないという気がします。

自分の仕事は洋服や着物などのメンテナンスですが、いろいろな工程や僕の気持ちや取り組み方、原材料すべてが料金に反映されています。
おそらく、同業者の中でもそれなりの料金はいただいていると思います。
僕はただ、自分の誇りを持った仕事をなるべくやりたいと思うし、そこにあまり妥協したくありません。その結果、見合う料金をお客様にお願いしているだけです。他のお店がいくらでその仕事をしているかは正直まったく関係ないんです。

つまり、このウイスキーと何も変わらないのです。

だから、しみぬきにお金払うなんて勿体ない。というひとの価値観には合いません。当たり前のことだと思います。価値とは必要とするひととのマッチングだと思うんです。

バーボン好きなひとなら、飲む必要ないと思いますし、それならバーボンのスモールバッチにお金を払う方がいいでしょう。お酒ごときに高い料金を払うことをナンセンスと思う人がこのウイスキーを飲む必要はまったくありません。スーツ、車、時計、カメラ。その価値が自分に合っているからこそ、お金を払うわけです。本質を見ずに購入する人もいますけどね。

実際、そのバーでも飲んだ人すべてモルト大好きなひとだけど、別段お金持っているひとではない。みんな悩みに悩んで注文していたと。そして、飲んだ後はみんなうまい!と言っていたと(笑)これ、自分の金で飲むから余計にうまいんですよ。泣きながら笑えるわけです。この体験すべてにお金を払っているということを実感するわけです。

値段がうまいと思わせることもあると思いますけど、差し引いてもこれは間違いなく僕の価値観に合う美味しい一杯でした。
お金がある人は何も考えずに欲しいものを手に入れることができるのでしょうが、僕の場合はそういうことができないので、厳選してたまにこういうものにお金を使ってしまうわけです。なので、御馳走することはできません(笑)

それにしても、良いものに触れられた時は興奮しちゃいますし、お金のことなんて忘れちゃいますね!
そして、仕事柄、いろんなことを思うのです。

普段はこんな高価なウイスキー飲みませんし、日本酒もそうですけどお酒との出会いは一期一会なんです。だから、惹かれちゃうんですよ。

いろんなお酒の楽しみ方があります♪
実際、いくらだったんだ?と思っているあなた。
蒲田のバーペロさんで飲めますので、飲みに行ってみてください。
20杯ほどしか取れませんので、飲みたい人は早目に行かないともう二度と飲めませんよ。

長文お付き合いありがとうございました。