なんの問題が出るか分からない受験ではありますが、例年の実績からほぼ間違いなく出題される、、、と分かっている問題が一つだけあります。
それは、受験年度をからめた問題です。
少なくとも早慶附属校では例年ほぼ100%小問集合で出ています。
どういう内容の問題が出るかはまあ当然分からないのですが、確実に出きる対策としては
受験年度の素因数分解は暗記しとけ
ということです。
今年であれば、2024=2^3・11・23ですね。
恐らく、早稲アカでも散々言われてることとは思いますし、なんなら先生が「こんな問題が出るかもね?」みたいな想定問題を出してくれることもあるでしょう。
ただ、意識して覚えておかないとパッと出てきませんし、緊張すると忘れてしまうかもしれませんので、折に触れて子どもに暗記してるかどうか問うてみるのもいいかもしれません。
さて、なんで素因数分解を覚えておくのかというと、大抵は約数を答えさせたり積の形を求めたりする整数問題で出されるからですね。
この手の問題で、良くできてるなあと思ったのが2022年度の早大学院の一問目、
2022=x√y(x^y+y^y)を満たす自然数x,yを求めよ
というやつですね。
一見するとすごい難しいです。
でも、これは2022を素因数分解すると2×3×337であることを知ってれば、あとは簡単に解けるんですよね。
元の式を分かりやすくするとx × √y × (x^y + y^y) という三つの積の形で構成されています。
素因数分解の結果も、自然数の三つだけですので組合せとしては
x = 2 or 3 or 337
y = 4 or 9 or 113569(ルートなので、yは平方数)
x^y + y^y = 2 or 3 or 337
しかないわけです。(1のパターンは省略)
x^y + y^y が337であることは自明なので、あとは
x = 2 or 3
y = 4 or 9
このパターンが残りますが、y=9の場合、()内のy^yで337を越えてしまうためこれも取り得ず、計算することなく
x = 3
y = 4
これが答えになります。
一昨年、この問題は少し話題になりましたが、問題用紙を開いていきなり一問目がこれだったら中学生なら心折れるかもしれません。
ただ、上述した通り素因数分解の結果を暗記してることが前提ではありますが、計算すら必要なく答えは導出可能です。
何がいいたかったかというと、この手の問題は解法がパッと見思い付かなくても、取りあえず素因数分解した値を当て嵌めると道筋が見えてくることが極めて多いということです。
2024とみたら、考え始める前にまず条件反射で
2^3・11・23
を書き出す。
それから問題を考えてみる、とやると落ち着いて解けるかもしれません。
(前述の早大学院の問題だと、ルートがあるから二乗してみたり、展開してみたり、、、とか操作しようとしてしまうとそれこそ大幅にタイムロスしてしまいます)
整数問題は迷ったら取りあえず素因数分解。
りぴーとあふたーみー。
(追伸)
今回は11や23という素数が混じっていること、2^3があるので掛け算の組合せも色々ありことなどから、割と凝った問題が作れそうです。
多分ネットで探すと2024をからめた問題、、、的な例題があるかと思いますので頭の体操をしておくとよいかもしれません。