私が小学生の頃、テレビ番組のネタが流行っていました。(大昔なので、間違っていたらごめんなさい。)ネプチューンの原田さんとホリケンさんのコントで、原田さんが兄、ホリケンさんが弟のテリー役でした。兄がテリーに「生きてる気がしない」と言ったのを聞いて、テリーが兄に生を感じさせるというものでした。それがちょっと過激なやり方だったので、兄が内心「大丈夫か?」とテリーを疑うんですね。その様子を見たテリーが「いいから、いいから。テリーを信じて」と兄に言うのです。そして最後に「お兄ちゃ~ん」と言うのです。
 学校の帰り道の話です。そこそこ大人数の友達と帰っていたのですが、田舎で遊ぶ所が無く、馬鹿な私達は「いいから、いいから。テリーを信じて」とモノマネをしながら合唱して歩いていました。すると私達が「いいから、いいから」と言うと、どこからか「テリーを信じて」という声が聞こえます。道の右側は工業高校で、そこから以外あり得ません。そのグラウンドで、部活のランニングをしていたんですね。私達は「もっと大きい声で言ってみようぜ」と、(今考えたら本当に馬鹿なんですが)「いいから、いいから。テリーを信じて」と大合唱しました。すると、グラウンドのトラックに沿って、お兄さん達のランニングの列が近づいて来ます。きれいな列で、揃ってランニングをされていたのですが、その列の最後の人が、ちょっと躊躇している様子を見せた後、大きな声で「ぅウォ兄ちゃ~ん!!」と叫んだのです。小学生の私達は、大爆笑。大ウケ。
 たぶん、その方は後からとても怒られたと思います。挑発してごめんなさい。けれど歳をとっても覚えている、楽しい思い出です。