「柔軟剤の匂いで気分が悪くなる子供さんに配慮して、今年度から1人1式のマイエプロンとなりました、ご了承ください」と、数名の保護者、校長、教頭しかいないPTAの集まりで小学校の教頭先生に言われたとき、小学校に失望しました。

あの時私は「了承しかねます」と反論したかったんだと思います。でも、反論の理由が自分でもよく分からず、「なんじゃそれ」と違和感を持つだけでした。

 

違和感の正体をよく考えて、まとめてみます。

『みんなで使うものを長持ちするように大切に使う』『次の人が気持ちよく使えるように清潔に綺麗にして渡す』

日本人の長所ではないでしょうか。

 

もうすぐ7月なのに、マイエプロンの事を蒸し返すのは何でかというと、昨日、息子と、息子の友達の考えに驚いたからです。

「エプロンにアイロンしなさいよ」と言うと、「自分しか着ないからクシャクシャでいいよ」とビックリ発言。お手本を聞かせたろうと思い、隣にいた息子の友達に「A君は、アイロンする?」とたずねますと、「1週間に1回ファブリーズして、洗うのは1ヶ月に1回、ってお母さんが。」と。あれま~

 

息子には、自分しか着なくても、きれいにしておくこと、アイロンが必要なものはアイロンする方がいいよ。と言いました。

『学校の「当たり前」をやめた』

著:工藤勇一

(山形で教員を始め、その後、東京都の教員となり、教育委員会で指導主事、管理職を経験した著者が、ずっと考え続けてきたことをまとめた一冊。■服装頭髪指導を行わない■宿題を出さない■中間期末テストの全廃■目的と手段を取り違えない■上位目標を忘れない■自律のための教育を大切にする■見直しを続ける。など)

 

から引用です。

『学校の上位目標は、子供の自律(社会の中で、壁にぶつかっても誰かのせいにせず、自ら考え判断し、決定し、行動する力)を育むこと。』

 

『自律できないまま大人になると、何か壁にぶつかると「会社が悪い」「国が悪い」と誰かのせいにしてしまう。』

 

『雇用が不安定、労働生産性が低い、経済的格差が広がっている、この状況を招いてる一因に学校教育の問題があると考えている。』

 

『学校関係者が、上位目標を持った視点で日々の教育活動に当たれば、学校が変わり、ひいては社会も変わっていく可能性があると私は本気で思っています。』

 

日本の未来と、子供の未来を、真剣に考えてくれる教育者がここにありです。

 

今度の懇談で、また、返り討ちにあうと思いますが、担任の先生にエプロンの事を言ってみようと思います。