最近、みんな日本語が雑だ
職場では、毎日 「おい、アレは?」と仕事の進捗状況を問い質されるも
並行して腐るほどの案件を処理している身としては、“アレ” が “どれ”なのかも分からんし
末尾の 「どうなった?」 まで省かれては、もはや何の質問なのかも分からない
家でも、奥さんから急に 「どうする?」 訊かれては 「は?何が?」 と切り返し
「ひとの話を全く聴いてない!」 と罵倒されるのは日常茶飯事
そして、この前などは、息子が俺の顔を見るなり・・・
「パパはドラゴンボール?」
いえ・・・・ ご覧の通り、私はドラゴンボールではありません
真面目なフリしたらすぐ騙されてあれこれ買い与える父親のことを
とうとう、何でも願いが叶うボール扱いか?と思いきや
「パパが毎週日曜に録画してくれとるのはドラゴンボール?ワンピース?」
というご質問だったらしい
いやいや・・・そんなのがピンとくるようなら、俺は今頃界王神になってますよ
皆さん、僕はもう脳が縮み始めているので
話かける時は、ちゃんと国文法を守りましょう
こんにちわ
ドラゴンボールではないけれど
ヒゲを伸ばしてる時の寝起き姿はミスターサタン似、IRASです
そんな、摩訶不思議サラリーマン IRASの今年の夏休みは
自宅で一人ツタンカーメン王のようにじっと過ごした昨年から一転
とってもアクティブで、変化に満ちた10日間だった
今週から再び始まった胃の痛い日常と比べると
まるで竜宮城ようだったバカ殿待遇の日々をダイジェストで・・・・プレイバック!
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自主的に1日フライングして、8日から連休に突入したIRAS夫婦は
ちょうどこの日から市内のギャラリーで始まった知人のイラストレーターK氏の作品展を訪問
NBロドに、500、250SWB
我が家の1Fリビングを飾るイラストは全てこのK氏の手によるもので
今回はご家族 (なんと、皆さん芸術家!) と共に、そのイラストをあしらったTシャツ展を開催されたのだが、もちろん全て一品モノ
我が家のチンクをモデルとした作品も堂々一等地に展示されており
いたく感激したうちの奥さんの差し押さえっぷりは、まるで東京地検特捜部のようだった
前にも少し触れたかもしれないが
K氏とは、5年前に初めて訪れた岡国のTipoオーバーヒートミーティング以来のお付き合い
その時ふと目に止まった1枚の作品をきっかけに
今ではK氏のみならず、その弟さんや御母堂とまでお近づきになれるのだから
人の縁とはつくづく不思議なモノである
そんなK氏ファミリーと、コーヒー片手に作品見ながらしばし語り合った後は
すっぽりと奥さんのチンクの助手席に収まり、いざ金沢へ
(長距離移動はアテンザの方が楽だが、先日の点検で足回りが風前の灯火であることが判明)
奥さんのクルマは一切運転しない、と聞いてK氏も 「そうなんですか?」 と驚いておられたが
基本的に、自分のクルマ以外のステアリングは握らないと決めている
※ただし、スポーツカーは除く
灰色の空から大粒の雨滴が降り続く道中
既に7月中旬から長期金沢滞在中の坊主からTELがあったので
金沢の天候状況を尋ねると・・・
「ザーっと降っては、小鳥が啼いて
またザーっと降っては、蛙の声がする。
そして、またザーっと降ったあとには、今、蝉が啼いている」
要は、時折強く降ったり止んだりということだろうが・・・・
何?お前は、明治の文豪か?
何も考えずにこういう表現ができるのに、何で日記すら満足に書けないのか?
父は不思議でならない
ただ、何度もTELをかけて来ては
「今、勉強しとるんやけど、パパ達は何時頃着く?」
としきりに繰り返す我が息子の声を聞いて芽生える一つの確信
コイツ、間違いなく宿題が全然終わってないな・・・
まあ、親からPUSHされなければ宿題やらないのは、古今東西、小学生の常
・・・・だが、のちにこの少年は、両親のそんな想像をも大きく超えてみせることになる
GW以来となる金沢の実家に到着すると、そんな息子さんは案の定読書感想文の真っ最中
今じゃ、何をトチ狂ったかブログなんてものを書いてるこの俺も
中1で本の面白さに目覚めるまでは、夏休みのこの宿題を蛇蝎の如く忌み嫌っていたが
今ではなんと、学校からこんなもんが支給される
読んだ内容をに従って ( ) を埋めていくと
ほぼ感想文のベースが出来上がるという魔法のシート
俺の時代にもコレがあれば、「十五少年漂流記」 なんてクソ面白くもない作品を2週間もかけてなんとか読破し、散々悩んでようやく感想を書き上げたのに、中身を読み返したお袋に
「あんた、これ登場人物の紹介文ね?しかも18人おるやないね!」
などとツッコまれるようなミスを犯すこともなかったに違いない
全く、現代教育は子供に甘すぎだ!
「これ、おとよさん(※)に買ってもらったんじゃあ」
※もはや、俺の中では人間国宝のお義母さん
魔法シートのおかげで難関の1つ「読書感想文」をクリアした坊主が
そう言って嬉しそうに見せてくれたミニカー
(ちょと待て・・・その懐かしいセリカ・・・もしかして1台1400円くらいするリミテッド・トミカでは?)
「あとねー、これは、じぃじに買ってもらったんじゃあ」
(野球に微塵も興味なくキャッチボールすらロクにしたことない奴のデビューグローブが
何故に「ZETT」?)
この小僧、せこい両親が側にいないのをいいことに
言葉巧みに高齢者を操って高額商品を買わせていた疑いが強く
購入者の一人、じぃじさん(60代・男性)は笑顔でこう語る
「最初コレが欲しい!って持って来たのがあったんやけど、見たら1万以上するから、それはダメや!こっちにしとけ!言うてコレを買うて来たんや」
お義父さん・・・
あなた、騙されてます
敢えて無理だと分かっている高額商品を 「俺、コレがいい!」 引き合いに出すことで
渋々妥協した風を装いながら目的の品を確実に手に入れる・・・
それ、最近、広島を中心に多発している“俺コレ詐欺”の手口ですよ
若干9歳にして、敏腕中古車ディーラーばりのこの犯行スキル
きっと、こういう子供の父親は、金にたかるチンピラ風情に違いない
しかし、そんな “俺コレ詐欺師”にも天罰が下る
リコーダーの練習(これまた学校から練習用CD-ROMが配布される!)と称して
ピ~ヒャラリ~と、壺からコブラでも出て来そうな音を出していた直後・・・
特捜部の奥さんによる強制家宅捜索にて
夏休みの宿題の大半に関し「ちゃんと終わっている」 としていた報告が全くの虚偽であることが判明
さらに、厳しい取り調べの結果、一部の宿題資料をゴミと一緒に廃棄している事実も明らかとなり
その場で緊急逮捕と相成った
「宿題のワークノート、新聞と一緒に捨ててやったぜぇ~?ワイルドだろう~?」
いや、お前・・・ワイルドにもほどがあるだろ・・・
点数の悪いテスト答案を全て下水道に投入してなかったことにしていた俺でさえ
宿題を捨てるなどという暴挙は聞いたことがない
関係者への聞き込みによると、あちこちに放置していた宿題資料が新聞広告等に紛れ込み
そんなこととは露知らぬ曾祖母にゴミに出された可能性が高いとのことだが
その放置行為は刑法38条1項「未必の故意」に該当し、さらに、虚言をもってその事実の隠蔽を図ったことは紛れもない重大なる家庭内法違反
哀れ、被告人(男児9歳)には、「夏休み中の遊戯全般の原則禁止」 の判決が言い渡され
その後丸1週間を、「夏休みの思い出作文」×3本と、貯めに貯めた「くもんの宿題」
そして 「自由工作」、「自由研究」に費やすこととなった
怒りでスーパーサイヤ人4に進化した母に叱られながら、涙を堪えて机に向かう息子を見て
俺は30年前の自分の姿を思い出す
自分なりに一生懸命に書いた思い出作文を、夏休み最終日に徹夜で書き直しさせられ
明け方に完成した、お袋が書いたも同然の作文は、その後、市のコンクールで入選
誰が読んでもゴーストライターの存在を確信する文章を
昼休みに、学校の放送室から全校放送で読まされた
自由工作に至っては、職人気質の親父に下請けに出したのが大間違いで
始業式の朝に、「ほら、こんなもんでいいやろ来年はちゃんと自分で作れよ」 と渡されたのは
本物と見分けがつかないほど精巧な木彫りのメジロ
(いや、コレあんた渾身の作じゃん!どこの世界に、切出刀一本でこんなリアルなメジロ削り出せる小学生がいるんだよ!)
玄関先で立ち尽くしたが、もはやリカバリーする時間はなく
勇気を出してそのまま提出したら、担任の女教師が30秒間動かなくなった
バレバレの嘘を何も言わずに評価されるのは地獄だと思い知った、小3の夏の思い出である
そんなセピア色の回想シーンに入り込んでる俺を現実世界に引きずり戻してくれたのは隣家に住むお義姉さんで、聞けば、先日とあるお祝いの花を手配するようお義母さんに頼まれた際
「プリザーブドフラワーのことを自信満々に ブリザードフラワー と言ってた!」との密告
転居を機にひっそりと始めたこのブログも、著者の思いとは裏腹に今では親戚一同にまで浸透し
各地の情報提供ネットワーク体制もバッチリで、労せずして格好のネタが集まる
いつもなら、すかさず
ブリザード一丁! おーい!誰か、雪女さん呼んできて!
とツッコみを入れるところだが、今回は自粛
今さら 、「僕もブリザードじゃないって知ったのは最近です」 などと言い出せそうな雰囲気でもないので、ここはダンマリを決め込むこととする
今回、うちのワイルドボーイが長らく御厄介なっていることもあり
そんな現地特派員の皆さまには
あの銘酒「獺祭」と、年代モノの希少種・・・っぽい普通のワイン
そして、広島・三原の新名物で俺のイチオシ 「八天堂」のクリームパン各種を手土産に持参
これで、連休中、さらに自分達までお世話になっても少しは良心の呵責を感じずに・・・と思っていたのだが、俺はまだまだ金沢パワーをナメていた
というのも・・・・
お義母さんに 「何が食べたいの?」 と訊かれ、素直に食べたいものを列挙した結果・・・
「鰻とかイイっすねー」 ⇒ 鰻三昧( ひつまぶし&うなぎ茶漬け)
「昼?・・・ああ、久しぶりに小籠包とか・・・」 ⇒ 小龍包三昧
「最近肉食ってないんすよねー」 ⇒ ステーキ三昧
「夜ごはん、カルボナーラ!」 ⇒ イタリアン三昧(カルボ&ミート&生ハムトマト他)
(↑ワイルドボーイが便乗)
「美味い焼き鳥屋あります?」 ⇒ 焼き鳥三昧
毎日が最後の晩餐のようなおもてなしグルメで
広島から来た中年夫婦だけが、みるみる、つかぢさんへの階段を昇っていく・・・
そして、毎晩毎晩、「食べ過ぎて気持ち悪い・・・」 と言いながらも、食欲に負けて胃腸の限界に挑戦し続ける、学習能力のない愚かな娘夫婦に、台所に立つお義母さんから一服の清涼剤のような一言
「ねぇ、冷蔵庫にカットキットあるけど誰か食べる?」
なぜ、冷蔵庫に散髪キットが!?いや、食べれません
相変わらず、今回もキレキレのお義母さん
でも、おかげで一瞬胃のムカつきが中和されました
Have a Breake , Have a Cutkit !!
( 「器械体操編」へつづく)