穏やかな秋の好天に恵まれた日曜日
我が家はといえば・・・・
その天気がいいのかどうか?さえ判別できない夜明け前の
真っ暗な住宅街を午前5時過ぎにチンクでこっそり出発し遠足へ
ちなみに奥さんは
なんか、楽しみで2時半から起きてたらしいっすよ
(あーもうアレだね、完全に小学生だね、君は)
朝日を背に山陽道→中国道→九州道→大分道とひた走ること4時間超
到着したのは、日田IC近くにある
「日田天領水の里・元氣の駅」
昨年も湯布院に来るたびに帰路横を通りながら
まだ1度も訪れる機会のなかったトコだ
広大な駐車場の隣には
懐かしのブルートレイン?なんぞも青空展示してあり
坊主はとりあえず直行して激写テケテケ…
俺はお前を鉄だけにはしたくないんだがなぁ・・・
で、何をしに朝っぱらから日田くんだりまで行ったのかと言えば・・・
もちろん、このネット社会の最中にわざわざ天領水買いに行ったわけでも
これっぽっちも興味のない電車の写真なんぞを撮りに行ったわけでもなく・・・
目的はコレ
奥さんのみんカラ友達の方からのお誘いで
九州のチンクオーナーさん達のオフ会に
ただ1台広島から参加させて頂いたのだ
この日集まったチンクは実に15台
もうね・・・こんだけ集まると、驚き以上に感動だよ
俺がロードスター乗ってた時に一度オフ会なるものに顔を出させてもらった時も同じくらいの台数がいたが、片や国産車&メーカーお膝元で、片や珍しいイタ車であることを考えれば、かなり稀な台数と言える
これだけの台数が集まるのは初めてのことらしく
ズラリとならんだ壮観な眺めに皆さん会話も弾んでいた
しかも、これだけの台数がいながら
同じ仕様どころか、似た仕様のチンクでさえ1台もいない!
さすが、世界でも有数の趣味クルマ
オーナーの嗜好がダイレクトに反映されていた
(他のチンクに比べたら、ローダウン&ワイド化程度の我が家のチンクなんぞは限りなくノーマルだ)
今回参加されたメンバーは・・・
坊主と同い年の子を連れて参加されているお母さんもいれば
白髪のお父様と一緒に参加されてる俺らの親と同世代くらいの女性
若い年頃の娘さんと一緒に参加されてるイケてる親父さん
我が家と同じ夫婦+子供のファミリーや若いカップルまでホントに様々
1台の“同じクルマ”というつながりだけで
本来ならおそらく一生すれ違うことさえなかったであろう人々が
こうして集まるのだから・・・・ホントに不思議な縁である
特に女性陣は、地元でのロードスターオフ会と違い(・・・と言っては失礼極まりないが)、ホントに俺好みの美人揃いだったので、是非とも5歳児をダシに友好を深めたかったのだが・・・
いい歳して、未だに人見知りな俺は
終始外野から隠し撮りに徹していた・・・ほんなこつ情けなか男ばい・・・
「元氣の駅」で簡単な挨拶と昼食会の後は
日田市内の田舎道(これも失礼)をパレードしながら移動
(・・・全然関係ないが・・・なんと日田市内、道中道端に野良山羊がいた・・・)
ステアリングを握る奥さんは、運転しながらトランス状態・・・
「きゃー!前も後ろもチンクよぉ!もう幸せ!夢みたいっ!」
と顔面が崩壊せんばかりにニヤついておられたが・・・
やっぱりこの人は変わった人だ・・・萌えるポイントがね・・・
この前も、服とかバッグとかよりタワーバーを優先すると即答しやがったし・・・
移動した先は、山間にある
「小野民芸村ことといの里」というパーキング
場所が変わっただけで、また互いのチンクを囲みパーツについて語りあう・・・
俺らにとっては至極当たり前の光景だが
クルマに興味のない人に言わせれば、一種の病気だろうな・・・
ちなみに、さすがにそこまでクルマの病魔に侵されていない
・・・・はずの我が家の5歳児は、残念ながら別の病に侵され
その間コナラの木に向かって何やら一人でブツブツ・・・
「やるな、お前!でも、負けないぜ!」 とか何とか言いながら
風が吹く度に舞い散る枯葉爆弾を一心不乱に避けていたが・・・
カラむと確実に面倒くさい展開になりそうだったので
あえて放置しておいた
「ことといの里」で30分ばかしクルマを囲んで談笑したあとは
さらに山道を3分ほど上り今度は 「小鹿田焼陶芸館」へ
この辺は紅葉のスポットでもあり
明らかにこの日のオフ会の幹事の方が
「折角だからクルマだけでなく・・・」
と配慮して頂いた上での移動ルートなのだが・・・
病人達は当然のようにここでも紅葉などには一切目もくれず
ますます白熱するチンクトーク
(ま、俺も当然その一人・・・)
フォローまでに紹介しておくと・・・
この辺りの焼き窯は、どこもその設備や製作過程を
一般の観光客も見学し放題
これは全国の陶芸村でも実は結構珍しいことらしく
ちゃんと幹事さんの意向に気付いた奥さんは
いつの間にか窯を一回りしてきていた
(さすがに抜け目ないな・・・)
この日の“日田チンクエチェントMTG”(勝手に命名)はここで解散
数人の方の名刺を頂き
「またお会いしましょう!」
と、何故かうちが最後の1台までお見送りさせて頂いた
意外にまだ早い時間だったため
「折角の機会だから・・・」とそのまま直ぐ近くにあるココへ
ちょうど、「紅葉祭」(ここの庭園は見事な紅葉が有名なところらしい)なるイベントが盛大に催されており、会場はこの賑わい
酒好きのお義父さんにお土産を買ったあとは
出店で 「日田やきそば」なるご当地グルメを堪能した
丸一日両親の強行軍に付き合わされてる坊主も
とりあえずはこれで買収完了だ
ちなみに、この「紅葉祭」のおかげで
他愛もないアンケート1枚書いただけで
「いいちこ日田全麹」2本入りバッグをもらえた
ま、俺は焼酎なんて1滴も飲まんのだがね・・・
が、この 「いいちこ寄り道」 が、さらなる展開を生む
やきそば頬張ってるIRAS一家の目前に
つい20分ほど前にきっぱりお別れしたはずの面々の中でも
最もコアな方々が 「おや、奇遇ですねぇ」 と早くも再登場
そのまま、さも当然のように 「じゃ、一緒に行きましょう」 となって
日の暮れる下道を2時間走り続け(そのうち1時間は道なき道を迷走だったけど・・・・)て向かったのは・・・
九州のチンク乗りの聖地とも言われている(らしい)
佐賀県鳥栖市にある 「カーショップ・トリミ」 さん
しつこいよいだが、道中迷い倒したおかげで
この時すでに時刻は20時ということで
ショップスタッフの方々は、“広島ナンバー”に
「え!?広島から!?今日はこちらの方でご一泊で?」
とかなり驚き顔だったが
「へ?いや、このまま帰りますよ。4時間くらいのもんで、夜中には着くし」
と答えると、全員の時間が一瞬止まっていた・・・
ああ、うちは普通じゃないから気にしないでください
しかし・・・このショップは寄らせてもらって大正解やったよ・・・
室内には、数台の希少なモデルが置かれ
その脇の大きな木製机の上には沢山のクルマ雑誌やパンフ
温かい昼光色の光の下で
その机を囲み、みんなでコーヒー飲みながら
のんびりクルマ談義・・・
ああ・・・幸せすぎる・・・
今日会ったばかりの面々がなんだか昔からの親友のように思える
時間の経過も初対面の緊張も忘れるような絶高の空間
これこそ俺の理想じゃないかっ!
御免、オヤジ、オフクロ・・・
もう、俺は決めたよ・・・
今度帰省した時、実家の土地の権利書をこっそり頂いて売り飛ばし
夢のモーターカフェを開業するよ
(実はスーパーカーオーナーのさらに先にある俺の夢は、こういうガレージに愛車を飾り、好きなミニカーやクルマ雑誌なんかを販売するかたわら、奥さんの自慢のスイーツを出す、親しいクルマ好きだけが集まる隠れ家的モーターカフェをやることなのだっ!)
結局、あまりの居心地の良さに
ここでも、他所者&新参者の我が家が
またしても全員をお見送りして最後まで滞在してしまった・・・
なんとか高速に乗って帰路に就いたのは夜10時過ぎだったが・・・
さすがに奥さんも2時半起床でそのまま走り切るのは無理があったようで
王子PAで右足の故障発生を訴え俺にドライバーバトンタッチ
ところが、丸一日助手席ってのもそれなりに疲れるわけで・・・
交代直後にもかかわらず、100㌔で中国道走行中に
12年前に死んだ爺さんがニコやかに目の前を横切るのが見えたので
永眠する前に、俺も早々にリタイアして美東SAで仮眠をとった
おかげで、再び走り出したときには
とっくに日付は変わって零時半過ぎ・・・
広島の我が家に到着したのは草木も眠る丑三つ時だった
それでも、奥さんはパジャマに着替えるや
PCの前に陣取り、この日お世話になったみんカラ友達にメッセージ送信
そして、そんな奥さんの後ろ姿を
(いやーよっぽど楽しかったんだろうなぁ・・・)
と温かく見守る俺の右手には、午前3時前にもかかわらず
床掃除用のコロコロ (いや、髪の毛見つけると取らずにはいられず・・・)
お世話になったチンクオーナーの皆さん
こんな普通じゃない家族ですが、今後ともよろしくお願いします