こんにちは、伊良湖海水浴場・海の家スタッフのchoppyです
本日、ついに起きてしまいました
前回のような冗談ではありません。。。
エアチェア(いす状の浮き輪?)に座って乗られていた母親とお子様が事故にあわれました
当日は横から沖への流れと、干潮の引きが重なっていた状況でした
沖のブイに体勢をとられたか、バランスを崩されたかは解りませんが、
転覆して海中に投げ出されたと思われます
他のお客様から通報を頂き、波打ち際へ向かい、双眼鏡で確認すると
海岸から約50メートル以上、足の届かない場所です
すでに他の方が浮き輪で救出活動に当たって下さってました
しかし、母親の方はすでにチアノーゼが出ていて、一刻を争う危険な状態と思われました
すぐさま119番通報を支持し、ライフセーバーのレスキューボードを持ち出して現場へ急行
発見から現場急行まで10分近くかかったと思われます。。。
以下は救急救命措置の抜文です
心肺停止を起してから、救急救命士による最初の救命処置が始まる迄の時間は、通報までの時間も含まれるので平均12分になります。この場合の救命率は3%以下です。つまり100人のうち3人しか命を救うことが出来ないという事です。脳が酸素なしで生きられるのは、わずか3~4分と言われており、命が助かったとしても、重い脳障害を残します。
心肺停止になると、脳への血流が止まり、10~15秒で意識を失います。脳の血流障害によるダメージは、時間の経過と共に急速に進みます。
心肺停止から1分以内に救命処置が行われれば95%が救命されます。3分以内では75%が救命され、脳障害も避けられる可能性があります。5分経過すると救命率は25%になり、8分経過すると救命の可能性は極めて低くなります。救命処置の開始は、時間との戦いであることがお判り頂けると思います。
現場近くの海面では男性の方が、母親を浮き輪で
小学生のお子様が幼児を、同じように浮き輪で救助して下さっており
「こっち、こっち!」「たすけて!」と叫ばれていました
幼児は叫ぶ程の声が出ていましたので、緊急を要する母親の方を先に救助しました
たぶん、溺れるお子様を必死で助けようとされていたのでしょう
先の方から受け渡された時には、一見して解るほどの状態でした
自力で水は吐いており、脈や体温はしっかりしていましたが油断は出来ません
ボードに何とか担ぎ上げ、パドルを開始してから子供の救助に向かいました
救助してくださっていた子供の方がパニック状態になっていて難航しました
浮き輪に母親をくぐらせ、先に救助していた方にそのままボードにしがみついてもらいました
何度も何度も水面から沈みそうになりましたが、みんなで力を合わせ岸まで搬送する事が出来ました
この時も声をかけて、たくさんの方が救援を手伝って下さいました
僕自身も何度もめげそうになりましたが、救急車のサイレンが確認できましたので
力を振り絞って何度も何度も担ぎ上げとパドルを繰り返しました
その甲斐もあって、浜辺に寝かせて心肺蘇生を開始しようとした時に救急隊が目の前に到着
ここで僕の仕事は終了です
後は懸命の救命作業が開始され、ドクターヘリで搬送されました
現段階の情報では母子ともに命に別状はないそうですが、今後の検査結果待ちのようです
楽しい海のレジャーも一歩間違えばこのような事故が起きます
お客様も、私達スタッフも、海も、誰も悪くありません。 ただ、ほんの些細な状況で事故は発生します
今後は今回の事故を教訓に、安全面の強化、従業員の指導を改善していきたいと思います
たすかった。 これが今回の救いです
ただ、僕はなぜか涙が止まりませんでした・・・。 なぜか解りません
冷静になって解った事は、溺れる以前に僕はその母子を確認していました
エアチェアに乗って浮いているのを確認しています
「あぶないなぁ、あれ。」・・・ そう思っていたのです
僕がいつものように場内放送で注意を促していれば、未然に防げた事故なのです
後悔の悔しさです
盆も終わり、人気もまばらになった海水浴場で気が抜けていた気がします
今後は反省課題を多く頂きました。今後は気を引き締めて業務に当たりたいと思います
また、今回の救出作業に手を貸していただいた、多くのお客様に感謝を申し上げたいと思います
皆様との救助リレーが一命を救いました
伊良湖海水浴場ならびにガーデンホテルを代表して、皆様に感謝を申し上げます
本当にありがとうございました!!