今度、セミナーで話をしなくてはならなくなったため、話をする上で参考になりそうな書籍を何冊か読んでいます。
その中の一冊で、連休中に読了したのが田坂広志さんのこちら
![下矢印](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/121.png)
以下は備忘録メモです。
![クローバー](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/199.png)
p.122-123
イチロー選手が、
あるピッチャーとの対戦で、
何試合もヒットを打てず、抑え込まれていました。
そのことについて、あるインタビュアーが聞きました。
「あのピッチャーは、苦手のピッチャーですか」
その問いに対して、
イチロー選手は答えました。
「いえ、そうではありません。
彼は、自分の可能性を引き出してくれる
素晴らしいピッチャーです。
だから、自分も、力を磨いて、
彼の可能性を引き出せるバッターになりたいですね。」
このイチロー選手のコメントは、我々に、
「困難」ということの、本当の意味を教えてくれます。
それは、決して「否定的な出来事」ではありません。
それは、「可能性を拓く機会」なのです。
![クローバー](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/199.png)
p.170-174
人生を一つの旅に喩えるならば、
この旅は、いつか、かならず、
終わりを迎えます。
では、この旅において、
我々は、何をめざすのか。
若き日に、我々は、
「勝者の思想」を抱いて、旅に出ます。
誰よりも早く、
誰よりも遠くまで辿り着こうと思い、
旅に出ます。
しかし、いつか、我々は、その思想が、
この旅から、喜びを奪っていることに気がつきます。
〜
そして、その自分の姿に気がつくとき、我々は、
自分の心が見えてくる。
〜
そして、我々は、心を定める。
その目的地をめざし、誰と競争するのでもなく、
自分の精一杯の歩みで、歩んでいこうと、
思い定めるのです。
〜
しかし、年を重ね、長き道を歩むにつれ、
いつか、我々は、一つの真実を知ります。
その目的地に辿り着くことは、約束されていない。
その真実を、知ります。
けれども、そのとき、我々は、
もう一つの大切な真実も、知ります。
その歩みの中で、成長することができた。
〜
そして、その思想を抱いて歩むとき、
いつか、不思議な感覚を得ていることに気がつきます。
旅の途上で巡り会うすべての人々が、
かけがえの無い人々であると、感じられる。
旅の途上で出会うすべての景色が、
深い意味を持った景色であると、感じられる。
しかし、そうして歩んでいく旅も、
いつか、終わるときがやってくる。
そして、
その旅が終わろうとするとき、
その最期の一瞬に、
あの不思議な人物が現れる。
〜
そして、我々に、静かに問う。
素晴らしい旅であったか。
![富士山](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char3/441.png)
2024年 43冊目