NTTは通常の電話回線より割安なインターネットを使う「IP電話の通話量を2倍に増やせる技術を開発、このほど国際標準規格として採用が決まった。

音声データを半分に減らして通信する技術で、標準規格に採用されたことにより家庭や企業の通信機器などに広く搭載される見通し。

IP電話は利用者が増えており回線網の増設が課題だが、新技術なら既存の回線網の通話量を簡単に増やせるので設備投資を抑えられるという。

 開発した技術は音声圧縮技術の一種で、音声の特徴をもとに余分な音声データを省き通信量を減らす。通常、電話では毎秒64キロビットの音声データをやりとりするが、新技術では半分に減らしても音質が悪くならない。半減によって、同じ回線網で約2倍の通話を送受信できることになる。

 NTTは新技術を、米シスコシステムズ、米テキサス・インスツルメンツ(TI)、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)と国際電気通信連合(ITU)に提案。ノキアなどの技術に競り勝ち標準規格に採用された。今後、家庭のルーターなどに搭載される見通し。通話が増えても回線を大幅増設しなくてすみ、投資を抑えられる。

 IP電話はインターネット用の光回線を使う割安な通信サービス。一般の電話からの切り替えが加速し、国内では2009年末に2231万回線に達している。


日経2010/5/22