富士通はネットワーク経由で情報サービスやソフトウエアを提供するクラウドコンピューティングサービスの世界展開に乗り出す。

2010年度中に英米など5カ国でクラウドの拠点となるデータセンターの能力を増強、サーバーなどを1時間単位で貸し出すサービスを始める。投資額は合わせて約500億円で、企業の基幹システム並みの信頼性を確保する。顧客企業は自前で情報システムを構築する場合に比べ、5年間の利用で総費用を半減できるという。

 富士通が能力を増強するのは米英のほか独、オーストラリア、シンガポールにあるデータセンター。サーバーや外部記憶装置(ストレージなどの台数を大幅に増やす。1台のサーバーをあたかも複数台のように使える新技術を取り入れたIT(情報技術)インフラを顧客企業に提供する。

 システムが障害無く稼働する時間は99.99%と、企業の基幹システム並みの信頼性を保証する。企業は顧客情報の管理や財務などのシステムとしても利用できる。

 海外に先行し日本では今年10月から同様のサービスを始める予定だ。昨年稼働した群馬県館林市のデータセンターを拠点とする。料金はサーバー1台分のデータ処理で1時間31円からで、海外でも同程度の料金に設定する。富士通は現在、海外でのクラウド事業の売上高はほとんどないが、10~11年度の2年間の累計で1000億円に引き上げる考えだ。

日経 2010/4/22