
このブログをみて下さる方へ 私のブログのカテゴリー「美術館」は自分の記憶に留める為、日記気分の拙い文章で書いておりますので、先に謝っておきま~す。興味のない方は読み飛ばして下さいネ!
7月上旬、東京出張の帰り名古屋行きの新幹線に乗る前、最後の最後に鴨居玲展を観てきました。
2012年秋に復原工事を終え、時代に即して進化した重要文化財でもある東京駅舎内の東京ステーションギャラリーを訪れました。
7月前半はハードスケジュールでクタクタでしたが、鴨居玲展を観て正気にかえりました!鴨居玲の作品は明るいとか希望とかといった所謂ポディティブな要素は全くないのですが、なぜか私は鴨居玲展を観ると疲れが吹っ飛んで元気になれます。
17、18年前位に関西出身の当時20代の若い奥さまが、偶然、小さな貸しギャラリーでの石上誠展に立ち寄り、誠の絵をとても気にいって応援してくださり、その後関西での初の個展のきっかけとなり関西方面での個展が増えていきました。一生感謝してもしきれない忘れられない出会いでした。
その方が好きな画家が鴨居玲だったのです。私が鴨居玲を知ったのはそれが初めてでした。誠がたくさん持っている画集の中に鴨居玲があったので絵を観て衝撃を受けました。「なんて暗い絵だろう。でもなんて力強い絵だろう。」コレを言うと妻バカと笑われるかもしれませんが、誠が独身の若い頃に、精神疾患を持った美青年をモデルにして大作を描いていた時期がありました。その頃の絵から漂う空気感がとても似ている気がしたのです。17、18年前は画風が全く変わっていましたが、何かを感じ取って下さったのかもしれません。
その後、鴨居玲がとても気になる画家となり、仕事で神戸に行くと鴨居玲 縁のお店を訪ねたり、石川県立美術館も常設展を観に行きました。
でも今回ほどまとまって沢山の鴨居玲絵画を観たのは初めてです。画像をupしたフライヤーに載っている絵は、どれもあまりにも凄くて有名で今さら私が感想を申しませんが、1963年35才の頃に描かれた、ここに載ってない「蠢く」というタイトルの赤い抽象画が、全身から血が吹き出ているような感覚にとらわれました。でもなぜかイヤな気持ちにはならないのです。それはきっと命を削るように絵を描き、1枚の油絵の為に100枚以上デッサンを自分に課していたその真摯さに心を打たるからだと思います。鴨居玲は1985年に57才で自殺しましたが、私は逆に彼の絵を観ると生きる闘志が湧いてきます。
鴨居玲の言葉 「心地よい絵だってあっていいと思いますけどね。私の場合はやはり、油絵というものは、文学だってそうだけど、あるショックを与えねば意味がないと思う。そこで人間とは何かというようなショックです。ピカソの言葉で「アパートの壁紙になるな」という言葉があります。私の一番好きな言葉です。うすっぺらでただ心地のよい壁紙のような絵は私は意味がないと思う。」
★東京ステーションギャラリーの鴨居玲展は7月20日に終了しましたが、下記の美術館に巡回します。休館日はわかりません。
●7/26(日)~9/6日(日) 北海道立函館美術館
●9/12(土)~10/25日(日) 石川県立美術館
●10/31(土)~12/23日(水) 伊丹市立美術館