
▼5月29日、神戸新聞朝刊の文化欄で、記者さんが、石上誠展をとても素敵な文章で書いて下さったので、ご紹介いたします。
生命の「永遠性」幻想的に表現
愛知県在住の洋画家石上誠さんによる絵画展「ヴェネツィア狂詩曲」が6月3日まで、大丸神戸店・美術画廊で開かれている。イタリアの水都ベネチアに取材した油彩や水彩約35点を展示。厳かな光に包まれた幻想的な男女の群像図などが印象深い。
画家を志したのは少年時代。19世紀ロマン主義の巨匠とされるフランスの画家ドラクロワの作品に感動したのがきっかけという。30代半ばでベネチアに魅了され、1989年以降たびたび取材。水辺の町並みやカーニバルなどから着想を得た風景画や人物画を多数制作し、昨年、現地で個展も開いた。
今回展示されている油彩画「Eternal(エターナル)」=写真。愛し合う男女の姿などを通し、生命の『永遠性』などを表現した」と石上さん。
だが、かすかに見えるゴンドラの上や周囲にたたずみ、抱き合う男女は、はかなくも美しく、どこか幻影のよう。揺れ動く光や空気の印象と相まって、「生々流転」との言葉がふと頭に浮かんだ。
変化し続けることと永遠性。正反対のようだが、あらゆる生命は、循環を繰り返し、時を越えてゆく。輪廻にも似た長大な時間の流れが、この1枚の中には描き込まれているのかもしれない。
▲石上の1枚の絵をこんなに見事に表現してくださいました。この記事を読まれた神戸の方がたくさん足を運んでくださいます。文章の力は大きいと感じます。心より感謝申し上げます。