少しでも疑われているならハッキリさせようと思い警察署へ。窓口で事情を話し、教えられた場所へ向かうと、自宅
へ来たと思われる刑事サンがいた。生まれて初めて取調べ室へと入る事になる。
ドラマで見るシーンで、何もかも素直に白状しろ
、こんなパターンを考えもしたが、刑事サンが言う。
「これは容疑者の取調べではなく、参考のための事情聴取です。幾つかお聞きしたい事があるのでご協力願います。」と言うことで扉は開けたまま聴取開始。
最初に例の黒いバッグ
を見せられ、見覚えあるかどうかを聞かれ記憶が甦る。
平成8年の出来事、自宅と目と鼻の先に約10分間車
を停め置いた。しかし、助手席のドアがロックされておらず、後部座席にあったバッグが盗まれた。バッグの中身は、定期入れ、名刺入れ、免許証、本が一冊。財布とクレジットカードは、上着のポケットに入れていたので難を免れる。
刑事サンの話によると、個人の私有地に色々な物が大量に不法投棄され、その中にこの盗まれたバッグがあったらしい。バッグも中身もボロボロだったが、免許証から自分が参考人となったようだ。
被害届を出したかを聞かれ、記憶では間違いなく出していなかった。この事で少しお叱りを受ける。
警察の基本的な解釈として、被害届を出さないのは何かやましい事か後ろめたい事があるのではないか、と疑ってしまう。盗難に遭った時の状況をより詳しく聞かれる事となった。
聴取が進んでいくうち、「私もこの仕事に長年携わっていると、対象人物が怪しいかどうかある程度分かります。あなたは今回の事件とは無関係みたいですね。ご迷惑をおかけしました。ご協力有難うございました。」刑事サンの言葉でやっと安心
。
今後は必ず被害届を出すように指摘を受け、今回の一件は終了。
この件で警察を迷惑とは感じなかった。むしろ自分の不注意によって、多方面に迷惑をかけてしまったようなもの。色々考えさせられる出来事だった。
知人にこの話をすると、えー、取調べ。どんな感じ、もっと聞かせて。こんな声ばかり。
あれだけ心配していた母親までもが、話を聞いて大笑い
する始末。
まあ、何事もなくこれで良かったのでしょう。どうもお騒がせしました。