僕の場合、このプレーをきっかけにイップスになってしまった、という場面はありません。

 

いや、あったのかもしれませんが、10年以上経過した今、僕の記憶にはありません。

 

覚えていることといえば、気づいたらイップスになっていて、一度イップスを自覚してしまった後は全く思い通りのプレーができなくなってしまっていたことです。

 

ただ一つだけ、もしかしたらこの時がきっかけかもしれない、というのは一つだけあります。

 

それは、高校3年生の春、とある練習試合での出来事。

 

僕はセカンドを守っていました。

 

攻撃から守備に変わり、ピッチャーが投球練習をしている間、内野手はファーストに転がしてもらったボールを捕ってファーストに投げるという練習をします。

 

その時、たまたま私は暴投をしてしまいました。

 

私が投げたボールは一塁手の後ろにあった大きな倉庫に当たり、ボンッ!と大きな音がしてしまいました。

 

その時、一塁ベンチは相手選手がミーティングをしていたのですが、その音に驚いて、全員がこちらを向いてしまいました。

 

その日は、セカンドからの送球が何度も倉庫にあたってしまい、何度も相手選手を驚かせてしまいました。

 

でもその日は、自分がイップスになってしまったという自覚はありませんでした。

 

「なんか今日はうまくボールがコントロールできないな」

 

それくらいにしか思っていませんでした。

 

確かに言えることは、

・その日までは自分はイップスではなかったということ

・10年以上たった今でも、その日の光景を鮮明に思い出せること

です。

 

その日をきっかけにボールのコントロールができなくなったのかどうかは覚えていません。

 

でもそれがきっかけの一つであったことは間違いないような気もします。

 

また、うちの監督が送球エラーに関しては特に厳しい人であったため、それも原因だったとは思います。

 

今でも原因ははっきりわかりませんが、複合的な要因が重なり、いつのまにか「自分はイップスだ」ということの自覚が始まり、

一度自覚してしまった後はボールの投げ方がわからなくなってしまいました。

 

「もしあの日、ファーストの後ろにあったのが、倉庫ではなくただのネットだったら・・・」

 

そんなことを、今でも時々考えています。