今年は、富士山に18回登りました。
天候に恵まれそのうち16回 お鉢めぐりが出来ました。
これは、上から見た富士山ですが、赤いラインの火口をぐるっと一周するのが
お鉢めぐりです。
1時間半くらいの行程ですが、みなさん登りでへとへとに疲れているので、
下りの体力の事も考えると、ふんぎりがつかない方も多い様です。
が、今年は多くの方がチャレンジしてくれました。
なかには、43名のツアーで43名全員が参加したチームもありました。
お鉢めぐりをすると、こんな御来光に出会えたりします。(剣ヶ峰より)
これは、最高峰の剣ヶ峰から見た火口です。
草も木も生えていません。 残雪もあります。
文字通り、鉢のふちを回るように火口の回りを歩くのですが、
火口の回りは、真っ平ではありません。
火口には、八つの頂きがあり、
成就岳や白山岳など、それぞれに名前がついています。
これらの頂きを巡る、「お八めぐり」が、そもそもの名前でした。
話は、変わりますが
下は、胎蔵(界)曼荼羅
胎蔵曼荼羅は、宇宙を表現しているといわれています。
胎蔵曼荼羅の中心をアップにすると、こんな感じ
これは、中台八葉院(ちゅうたいはちよういん)と、言い
真ん中の大日如来と、回りに八体の仏様が描かれています。
大日とは、文字通り太陽のイメージで、
その周りに8つの惑星が回っていることが、イメージされます。
(従来、太陽系の惑星は、9個とされていたが冥王星に軌道が他の8個に比べ
大きくズレている為、2006年の採決により8個と定まりました。)
火口が大日如来、まわりの8つの頂きに八体の仏。
真夏でさえ真冬の気候 ほとんどの生き物が住めない環境
仏様の住む土地
満天の星 もっとも高い場所 もっとも星に近い場所
宇宙への入り口
今でこそ五合目まで車で上がれるし、装備も山小屋も充実していますから
年間30万人もの人が登りますが、昔はほんの一握りの人のみが登れる
山でした。
人の住む世界から、仏の世界へ行き、また人の世界へ帰る。
富士山に登ると、生まれ変わった新しい自分になれるのかも
知れません。
そこに、「自分の足」で行った!という充実感。
しかし、実はたくさんの回りの支えと、天気に恵まれた偶然。
いろんな「おかげ」の賜物かもしれません。
胎蔵曼荼羅ができたのが8世紀末頃、
インドでは、すでに太陽の周りに8個の惑星が回っていたことが、
イメージされていました。
それは、
ガリレオが、「それでも地球は回っている。」と言って裁判にかけられる
約800年前、
冥王星を外し、太陽系の惑星を8個と定める約1200年前の出来事です。