未亡人の憂い | ふりちんの寅のブログ

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「ごめんください。」か弱いおとないの声がする。
「おい、誰かお客さんだぞ。」
「はーい、まあ、佐伯様。昨日はどうもご苦労様でした。今日はなにか?」
「すいません。昨日の今日で。昨日は主人の三回忌法要ありがとうございました。
実は昨日和尚様から元気がないといわれ、悩みがあるならいつでも相談に来なさいって言ってもらって、ついつい甘えてご相談に。」
「あら、そうでしたか。今、和尚様は本堂におりますのでどーぞお入りになって。」

「よろしんですか。お仕事の邪魔じゃあ・・」
「供物を下げに行っただけですので。どーぞ。あなた、佐伯様の奥様が・・・」
「何、佐伯夫人が・・そうか」



「さ、さどうぞ、こちらへ」。
「すみません、昨日和尚様が優しくおっしゃって頂いたのでご相談に上がりました」。
「それは結構。佐伯様もご主人なくされて辛いのはわかります。でも、今のまんまじゃあなたが倒れてしまう。いいですかな、昨日も言いましたが大事な人を亡くされても、人間立ち直らなくてはいけない。それが三回忌法要の意味でもあるんです。
やはりご主人が忘れられない?」
「あの、主人は結構手のかかる人で、なくなってからは正直ちょっとさっぱりした気持ちもあったのですが、気持ちの踏ん切りというか、整理というか・・・」
「そうでしょう。でもあなたは自分を責めちゃいけない。」
「私は忘れようと思うんですが、あの人の思いが強いのか・・・」

「拙僧もそう考えています。若い未亡人を残してお亡くなりになった方は、現世に人一倍強い思いが残ってるものです。これは情というか念というか。残念という言葉はこれから来てますな。」
「ええ、なんか私の心に頭に、体に、あの人の念が訴えてるような」。
「分かりました。うちは真言密教の寺でもあります。護摩行を受けてください。それで亡き人の霊を鎮めましょう。」
「ありがとうございます。」

「ではこちらへ。奥様、まずは楽にして・・そちらにお座りください。 
ナウマク・サマンダ・ボダナン・アビラウンケン  ・・・
護摩壇がしつらえてあり、周りには幕がめぐらされている。
さ、奥様もいっしょにお唱えください。」
ナウマク・サマンダ・ボダナン・アビラウンケン
「バン・・バン・・・バン。
今私が結界を張りましたからな、そこから出ないように。他の鬼が取りついても危険です。さて奥様。具体的にはどういった念を感じますか。」

「あのう、実は・・・お恥ずかしいんですが」と蚊の鳴くような声で語りだした。
「頭の中に・・いえ、心に鬼が住みていて・・」
「ほう、鬼が・・それはどういう鬼ですかな。」
「私は今までそんなことはないと思っていたのですが、心の鬼が体を奪って・・体が物凄く熱くなるのでございます、あの、私、そのう、淫乱なんでしょうか?」

「いえ、奥様、わかりますぞ。むしろそれは健康な体、健康な想いです。」
「そうでしょうか。なんかこう・・じっとしてられなくて、あそこが熱を持ったみたいに・・きっとあの人の怨念が鬼になって私の体をもてあそんでるんです。」
「ははあ、それはいけない。わかりました。その鬼を追い出してみましょう。
オン・アミリタ・テイゼイ・カラ・ウン
護摩を焚きますので私の後について一緒に、な」。

バン、バン、バン。
和尚は長い菜箸のようなもので夫人の肩を、膝を、叩いた。
バン、バン、バン。
オン・コロコロ・センダリ・マトウギ・ソワカ
オン・コロコロ・センダリ・マトウギ・ソワカ
オン・コロコロ・センダリ・マトウギ・ソワカ
おん、ころころ、せんずり、まどわし、そわか・・
「奥様、ありがたいお経です。正確にな。」
オン・コロコロ・センダリ・マトウギ・ソワカ
「もっと気持ちを楽にして仏さまにおすがりするのです。」
ナウボウ・バキャバテイ・バイセイジャ・グロ・バイチョリヤ・ハラバア・ランジャヤ・タターギャタヤ・アラカテイ・サンミャク・サンボダヤ・タニヤタ・オン・バイセイゼイ・バイセイゼイ・バイセイジャ・サンボドギャテイ・ソワカ

「ささ、肩の力を抜いて・・着物の襟をもっとこう開いて」。
「は、はい。」
「膝の力を抜いて、横座りにおなんなさい、これからまだ長いのでな」
「は、はい。」

色即是空、空即是色。
「さ、奥様、喪服を脱ぐのです。」
「え!」
「大丈夫。御仏の前ではだれでも赤子と同じなのです」。
色即是空、空即是色。
「良いですかな。人は皆、色をもって生きています。つまり色とは欲。その色を捨てて空にならなければならない。」
「はい、奥様もいっしょに。色即是空、空即是色。」

し・き・そく・ぜ・くー、くーそくぜ、しき。
「いいですよ、その調子。今、奥さんは黒の喪服を着ている」。
「はい。」
「それを脱ぎ捨てなさい。色をなくすのです。特にその色はご主人の思いがこもっている。」
「はい。」帯を解く。

色即是空、空即是色。
「奥さん、襦袢も。」
「え!」
「白い色は死者の色です。」
「あ、はい。」
色即是空、空即是色。
「襦袢も脱いで・・はやく」
「でも・・・」
「いいんですよ。奥様は今無色になろうとしている。結界の中は私にも見えません。」
「和尚様にも?」色即是空、空即是色。
「はい。私はあなたの中に潜む鬼を見ているだけです。恥ずかしいことは何もない。見えないですから。」
「あ、、ええ、わかりました。」色即是空、空即是色。
さらりと襦袢を肩から落とす。



つづく