ある チアリーディングクラブの活動 その3
「いいなあ、一年もユニホーム着せてもらったんだって・・行きたかったなあ」
「一月に一回くらいのペースでなんかアルバイトあるらしいよ」
「え、じゃあ、次はうちのチームに声かかるかなあ」
翌月七海のチームがバイトにいけることになった。
キャプテンから参加チームだけに内容説明が行われ、説明されたアルバイトとは
とある企業の広告にチアガール姿での写真撮影だという。顔が出ては困るので一応写真はぼかし処理を広告会社で掛けてもらうとの事。ただ、身内に同業者やどうしても顔出しは出来ないと言う者は名乗り出て欲しいと言われたが、七海もかえでも関係なかった。
Cチームは一年が二人、二年が二人、三年一人の五人で組まれている。
今回は5人で一万五千円。しかし、写真撮影は少し拘束時間が長くなるかも知れないと前置きされた。かえでは学校で声だしするより、ユニフォームを着せてもらえるからと喜んでいた。七海は始めてのアルバイトに歓びを感じ、また先輩達と一緒に小旅行をしてるみたいな楽しさがあった。
専門の広告会社のプロカメラマンから写真を撮ってもらう歓び。
「なんかプロのモデルになったみたい・・」
プロのメイクさんも付いて、薄い化粧もほどこしてもらった。
「綺麗にお化粧してください。目をはっきり大きく・・」
「あら、お顔はぼかしって聞いてたけど・・」
「あ、そうだった。でもこんなチャンスないからプロの方にお化粧指導してもらえるなんて」
所要時間は2時間ちょっと。帰りはファミレスで遅いランチをおごってもらった。
撮影前にお昼を済ますとお腹が出るという意見でお昼抜きで出かけたのだった。
「ねえ、七海。またアルバイト行きたいね」
「ウン、大人の世界をちょっと垣間見た感じ?卒業したら広告業界も面白そうかなって思ちゃった」
学校の運動クラブでも他校との試合の応援に出かけることもあったが、セントジョージ高は運動はよそには勝てない弱小高校だった。
そんな弱小チームの男の子は目に入らない。
何度か手紙を貰ったが部の規則通り、シカトした。
恋には縁遠い二人の青春だった。