ある チアリーディングクラブの活動 その2
最初の一週間は声出し練習と言って、
先輩へ会ったらとにかく大きな声で挨拶すること。
「レッツゴー、レッツゴー 聖ジョーズ!」とコートの端に並んでポンポンを振ること。
学校は聖ジョーズ会計スクール、いわゆる私立の商業高校だ。
初日の練習、2時間はあっと言う間に終わった。
同じチームになったかえでと並んでポンポンを振りながら声を出す練習。
帰り道は声がかすれて話も出来ないくらいに疲れていた。
「ねえ、何時になったらスカート履かしてもらえるのかな」
「二年生もジャージだよ。うちらは当分ジャージじゃないの?」
「せっかくテニス用のスコート買ったのに・・」
やがて一ヶ月が経ち、キャプテンからこう告げられた。
「アルバイトが入ったの。今回はAとBチームに行ってもらいます。内容は新人研修会でのチアです。社会人一年目の研修会終了の打ち上げを盛り上げる仕事。2年生はもう要領分かってるわね。リーダーはヨッシーでいいね」
「イエス、キャプテン!」
下級生もその声に倣う。
県内にある会社の営業マン育成の研修会会場に行って、横一列に並んで足を上げながら「ファイト!ファイト!〇〇!」と各営業マンの名前をコールしてチア形式の応援をするという。
一人当たり時給1000円と交通費。でも実働は20分程度だから確かに他のバイトに比べて全然効率いいバイトだ。
でも着替えや片付けで前後1時間、往復の所要時間を含めると2時間ちょっとの拘束になるが、クラブ活動時間と思えばなんでもない。
残念ながら七海とかえでのCチームははずれていたので相変わらず学校での練習だった。
参加した一年生の話だとA・Bチームで10人だから一万円の収入になったらしい。
コレは全てクラブに没収。クラブ管理の口座に貯金される。
先輩からは交通実費を支給してもらった。
クラブでは学生定期を使って浮かした交通費や水増し請求していたのだ。
その浮かした分で帰りにクレープをおごってもらったと参加した生徒は喜んでいた。