母が無くなってから約4ヶ月が過ぎた。
葬儀後、始めて母の夢を見た。
母が亡くなったと連絡を受け、駆けつけてみると
御通夜が始まっていた。
親戚に遅くなったことを詫び、母に線香をあげる。
母の遺体のそばで母の病気のことや
自分達の近況を報告しあう。
あの叔母さんは誰だっけ?よく思い出せない。
あの女性が母の死にぎわをみとってくれた?ひと。
こっちの男性はその夫?ッてことは兄貴?
顔が結びつかないが母のお通夜に顔を揃えている
と言うことはそういうことなのだろう。
この辺が夢のあいまいさだなと夢を見ていることは理解できている。
やがて夕食が饗され、小さな卓を囲んでいた。
するといつの間にか、
その輪の中に母の笑った顔もある。
「え、お母さん、起きてていいの?」
すると笑顔だった母はうつむいて悲しそうな顔をした。
「いや、そういう意味じゃなくて・・・お母さん、死んでないんだよね」
何も答えない。
まわりにいる連中に向って
「なんだ、お母さん生きてるじゃん」
周りの連中も何も答えてくれない。
どういう態度を取っていいか解らずに
「よかった。お母さん、食べる?食べれる?
気持ちは悪くない?いや、実はお母さんが死んだって・・
間違いだったんだ。おい、みんな。間違いだったんだよ」
何も答えずに一人、二人・・、座敷を出てゆく。
「そうだ。お医者さんにもう一回来てもらって
診てもらおう。だって葬式進めてたら脂肪診断書なんて
作られたらかなわないもんなあ」
母は私と目を合わさず、悲しそうな顔のまま
白い布団に入って目を閉じた。
そこには白い顔をした母の遺体があった。
なんとも言えない悲しい夢だった。