川を見に行きたい。
河ではない。
東京には河はあるが川は?
俺の言う川は春の小川のような川ではなくて渓谷を流れる川なのです。
生まれたところは山ばっかりで川といえば滝があったり、瀬があったり。
そんな川で餓鬼の頃よく川のほとりで遊んだ思い出がある。
その瀬をじっと見つめ、瀬から抜け出せないごみというか
浮遊物を追いかけるのが好きだった。
目標物が無いとほとりを歩き回り適当な浮遊物を見つけ、川に投げ込んで
流れにあわせて追って行く。
夕方に下流から家まで川のほとりを逆行して歩いてかえるなんてやっていた。
その浮遊物が瀬から抜け出せないで居る、また小さな滝つぼからぬけ出せないで
くるくる何度も何度も顔を出しては水の底に沈むのを見たい。
一日中見ていたい気分なのだ。
貧乏から抜け出せない自分をそこに投影しているのか
同じ境遇から抜け出せない同胞を見て哀れみたいのか。