最近夢中になっているもの | ふりちんの寅のブログ

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京極夏彦作品に夢中です。

「嗤う伊右衞門」に感動しまして、他の作品を読みまくり。

上手い作家と認定証をあげたいくらいです。



私の作品ランクをいうと


NO1 竜馬が行く(司馬遼太郎)・・・勤皇の志士として埋もれていた坂本竜馬を掘り起こし、全国版にし、
                      読むのもに勇気と希望、活力を与える作品

NO2 浅田次郎作品・・・・・・・・・・・・文章が平易で私の涙腺を刺激する作品であり続ける素晴しい作家

NO3 嗤う伊衞門(京極夏彦)・・・・たて・横の糸の絡み方が上手い。口語も納得させる切れの良さで、しっかり
                      とした資料集めを感じさせる。



嗤う伊右衞門はいわゆる四谷怪談を別の切り口で仕上げた作品。

全く別物に仕上がっているといったほうがよい。

岩という女性はさっぱりとした男勝りの性格。伊右衞門は真面目な硬骨漢。

これに絡む極悪役人伊東喜兵衛。

伊東喜兵衛の誹謗、中傷、犯罪によって人生を曲げられていく登場人物たち。

そして岩も伊右衞門も同じく伊東喜兵衛に翻弄され、不幸に落としめられていく。

伊右衞門はうらぶれ浪人の身だが岩と縁組することで貧乏御家人に舞い戻ることが出来た。

その負い目か妻岩に対し本音で強く出れない。

岩は岩で自分の醜い姿に卑屈になり耐え生きようとする。

そこに付け込む伊東喜兵衛の悪魔。読者は伊右衞門が秋月の陰謀に気がついて成敗せいてくれるの

をじりじりした気持ちで待つが作者はそれをしない。

やがて伊衞門を取り囲む脇の人物たちも伊東喜兵衛の陰謀で不幸な死を遂げていく。

やがて岩と伊右衞門は別れ、後添えに伊東喜兵衛に玩具にされた女は伊右衞門と暮らすように・・

伊右衞門は岩を忘れることが出来ず、岩は伊右衞門の幸せを願い出て行くのだが・・

後添えは岩の存在が恐ろしく精神に支障をきたす。

この辺りから怪談じみてくるのだが、決して呪わしい怪談ではなくて最後には爽やかささえ覚える流れになる。

最後の最後に伊右衞門の制裁が下り、悪は滅ぶのだが、岩と伊右衞門の愛を貫く念が

死後二人を結びつけ、無念さと満足間が残る作品に仕上がっている。

四谷怪談とは異なり、岩の人間性を素晴しく表現し、伊右衞門も悪人ではなく善人として描かれている。

いわば京極の新しく作り出した純愛ドラマなのかも知れない。


伊右衞門は陰の要素を持った桃太郎侍といったところか・・

最後には鉄槌を食らわすが陰の部分で耐えに耐える。

桃太郎侍が一時間ドラマで時間内に悪を絶つのに対し、伊右衞門はいつそれをやってくれるのかさえ見えない。

作者の意地悪なところか?そして伊東喜兵衛の悪知恵の留まるところを知らぬ底知れぬ恐怖、憎らしさ。

見事に登場人物全てに伊東喜兵衛の陰謀は絡みついているのである。

作者の糸の絡め方の上手さを禁じえない。

京極の独特の言い回しは文章を読み下していく上でやや難解さを感じるが口語体の切れの良さで飽きることなく

読破できる仕上がりとなっている。

まだ京極作品に触れたことのない方は是非一度読んでもらいたい。(泉鏡花賞受賞作品)

唐沢寿明、小雪、香川照之、池内博之、椎名桔ら出演で映画化もされている



私は今京極夏彦ワールドに浸かり始めた駆け出しだが、困ったことは彼の作品は長い。

文庫本で厚さ6cmもあるのには閉口する。

持ちやすくない手軽さのない文庫本なのだ。せめて上中下に別れないものか?