経団連の米倉会長のTPP参加暴走が止まらない。
TPPの協議内容は現状では米韓FTAから推測するしかないが、TPPでは例外を基本的に認めないという点から米韓FTAより日本にとってマシなものになるとは思えない。

狂気のごとくFTAに突き進む経団連米倉会長の真意はどのあたりにあるのか。多少色眼鏡になるのは勘弁してもらうとして、米倉氏の言動が本当に国家百年の計に依拠しているとはどうしても思えない。
米倉氏の母体「住友化学」は、遺伝子組み換え農産物で知られる米国モンサント社と昨年10月に遺伝子組み換え農産物の種子と、強力な除草剤に関する契約を結んでいる。
モンサント社はベトナム戦争での枯葉剤を製作した会社である。枯葉剤を散布されたベトナムの地は長い間不毛の大地をさらし、定住の農民を塗炭の苦しみに苛んだ。

枯葉剤製作実績のあるモンサント社が作る除草剤は極めて強力だ。強力除草剤「ラウンドアップ」は世界的大ヒット商品であるが、使用量を誤れば雑草どころかメインの農作物まで全滅させてしまう。
そしてモンサント社がやった事は、この「ラウンドアップ」という強力な除草剤に耐える「遺伝子組み換え作物」を作りだし、「ラウンドアップ」と抱き合わせで売り始める事だった。
モンサント社の提供する遺伝子組み換え種子を使用すれば、農家は大規模に空中散布などで「ラウンドアップ」を使用できる。コストダウン効果は絶大だ。
しかし一旦このやり方をやってしまえば、農地はラウンドアップという「枯葉剤に近い除草剤」で、ほぼ不毛の土地となってしまい、モンサント社が独占する「遺伝子組み換え種子」に頼らざるを得ない。
麻薬中毒のように抜けだせない主従関係が成立するわけだが、日本側利権取得者が「住友化学」ということになる。

日本の農業社会でも種子メーカーは強大な力を有していた。「サカ●の種」なんかは、日本農業に絶大な影響力を持っていた。「種子メーカー」の思惑が与える響力は結構でかかった。
まぁそんな日本農業に参入しようとするモンサント社。「強力な除草剤」と「それに耐える種子」のペアである。資本レベル、政治力ともに、日本の種子メーカーは各分野で木端微塵だろう。

強力な耐性と収穫力を持つ「一代のみ種子」が、次第に世界中に蔓延しつつある。世界経済と農業が円滑に作動するという大前提が存在するならば、「一代のみ種子」という概念も可能性としてあるかもしれない。しかしそんな事は夢物語だ。

世界規模の食糧危機は今後一層深刻化するであろう。
"食い物"というやつは、本質であるからして、これを人質に取られたら万事行き詰る。
TPPだ!と、菅直人前首相が言いだす前では、日本の食糧自給率をアップさせるというのが国民的コンセンサスだったはずだ。それが今や、食料自給率10%台前半になる事を、「自由経済圏は未来永劫にに続く」という前提で受け入れようとしている。

「一代のみ種子」を米国のモンサント社に独占される恐ろしさを一番分かっているのは、マイクロソフト社のビルゲイツ氏のようだ。
ビルゲイツ氏は巨大な投資で北極で「種子保存貯蔵庫」を作った。
モンサント社が勝手に花粉を飛ばしていたにもかかわらず、数百キロ離れた農家でもモンサント社の花粉を受粉したと思われる農家を「知的所有権侵害」で訴えるという暴挙を目の当たりにすれば、ビルゲイツの「北極・種子保存庫」も「対抗措置」として理解できる。

食い物を、これ以上"人質"にされては絶対いけない。それだけでもTPPに反対する論点としては十分な気がする。近頃は米倉氏がテレビ画面に出てくるだけで反射的にチャンネルを変えそうだ。

12月2日の東京MXテレビで岩上安身氏がTPP論議を、米韓FTAと比較しながら語っていた。もうすぐこういった放送も流せなくなるだろう。
ほとんどの新聞やテレビ局が経団連の意向に従う中、こういった放送を流す事を決断したスタッフに賛辞を送りたい。
米韓FTAの毒素条項について。岩上氏の見解です。17分程度なので、TPPに関心があればクリックしてみてください。



アメリカ合衆国って、すごい国だよなぁ。とんでもなくひどい国だよなぁ。と、つくづく思う。






何かとごたごたする師走を前にして、いろんな事が目白押しである。

言語道断であるのは、急遽更迭された田中(前)防衛局長の発言。「犯す前に犯すとは言いません。」という、極めて下劣な表現で辺野古の「環境影響調査書」の発表時期を煙に巻いたことだ。オフレコでの発言だとか何とかの話ではなく、人間として最低のモラルの存在さえ疑わせる発言であろう。
日米地位協定のことを持ち出すまでもなく、沖縄はアメリカから辱められ、多くの日本国民からは「そのまま沖縄で基地は固定して欲しい」と見捨てられ、防衛省の最高幹部からは、このような沖縄差別とも言える発言を浴びせられる。
東西冷戦がおおむね終了した今、沖縄の基地がどこを向いて存在しているかというと、それは間違いなく中国である。アメリカ主導のTPPにしても、明らかに中国包囲の経済ブロックを目指すものであり、対中国対アメリカとの二等辺三角形的交易圏を構想した小鳩内閣はアメリカに潰される結果となってしまった。そして対米従属鮮明な菅直人政権を誕生させたが、この菅直人氏という御仁があまりにもひどかったために、もう一つ後の野田政権というものを懐柔するミッションに全力を上げているようだ。
今現在、TPPにしても辺野古にしても見事にアメリカの制御下となっている。
ここまで官僚から馬鹿にされ、日本本土からはいつまでも現状維持を押し付けられ、アメリカから蹂躙され続けるのなら、「日本から独立するぞ」くらいの事を言い始める人も出てくるのではないだろうか。多少の補助金で負わされる苦痛の方が圧倒的に強いなら、そういった独立志向も萌芽してくるかもしれない。福島の被曝には同情してるふりをしながら、瓦礫処理には一切協力しない「本土」の連中の自己チューさを、沖縄県民は冷ややかな目で見ているだろう。

ついでは大阪W選挙。大阪の人々が下した結果をどうこう言う気もないが、あまりの大差に驚かざるを得ない。
ニュースでは「既成政党への不信が云々」と解説している。確かにそんな側面はあっただろう。
しかし大阪都構想そのものがどのようなものかはっきりしていないし、分かっているのは国政レベルの法体系そのものをいじらなければ、ただのアジ演説レベルだ。
「大阪に渦巻く既得権益をぶっ壊す」というフレーズが受けたのだろうが、テレビへの露出過多で煽りに煽りまくった選挙手法は小泉政権下の郵政選挙を彷彿とさせる。新自由資本主義を掲げる「みんなの党」だけが支持にまわったが、結果は民主も自民も公明も共産も惨敗だった。
橋下氏個人の出自に関する下世話な週刊誌記事も、「それがどうした」的な追い風にしかならなかったはずだ。ああいう卑劣な記事は厳に糾弾されるべきだし、それを流し続けた週刊新潮などには猛省を促す。
とはいえ、橋下徹氏は大勝利。大阪市職員で「反橋下」で活動した者には「役所を去れ」と、もう報復の人事を口にしている。
その昔、横山ノック氏を軽いノリで府知事に選んだ実績を持つ大阪の人たち(東京もアオシマだぁを選んだので大した違いはないが)。何か変だよなぁと選挙権のなかった僕は首をかしげるしかないのである。

今日のニュースで明るいニュースだと思えるのは、福井女子中学生刺殺事件の再審が決定したことですかね。
終始一貫無実を訴えてきた「前川元受刑者」への再審開始が決定された。25年以上も経ってしまった事件であるが、検察が開示を拒否していた傷口の形状などが表に出てくると、次々と犯行現場で「前川さんを見た」という証言が、「検察に誘導されていました。実際は見ていません。」という証言に変わってきた。
今回は、裁判所の強い指揮で検察が隠蔽していた証拠を開示させたから再審が決定された。遺体検案書の刺し傷が細い刃物であるのに、傷口が全く合致しない包丁を凶器として認定していた過去の判決も、検察が証拠をキチンと開示さえしていれば、こんな冤罪は起きなかっただろう。
収監中の暴力団員までも動員した「犯行現場で血だらけの前川さんを見た」という目撃証言も、次々とひっくり返ってきた現状では、検察も頭を抱えざるを得ないだろう。
それにしても、、、だ。検察だって「この証拠を出したらマズイ」と思って開示を拒否したのであろうし、検察から言われたまま「目撃証言」した人達も、「無罪かもしれない」と半分思いつつも、裁判の流れに棹さす勇気がなかったのだろう。
大阪の村木事件しかり、足利事件に火がついてしまい大急ぎで死刑執行までした飯塚事件しかり、狭山事件しかりである。

その他、原発問題では、今日に至って核燃料が格納容器を破って、下にもぐってしまっていると認めたこと(何を今更)ですかね。要するに原子炉の温度が100度以下になっているから冷温停止であるという欺瞞を、ちょっと認めたこと。これ、わりと注目に値する件。

しかし、あっちでもこっちでも出鱈目やっているよね。
まぁ御存じAKB48のフライングゲットのもじりです。
若い男の子と女の子では、フライングの一つや二つ当たり前なのかもしれないし、一歩先んじた方が有利なんだぜ、みたいな歌詞。メロディは斬新だしリズムはハイテンポ、歌詞も面白いし踊りも素敵だ。
歌詞を読んだのはつい最近だけど、メロディと1/16のビートが新鮮で、ついつい口笛で諳んじてしまっていた僕がいた。
結構いいノリなのであるが、相手の事をほとんど分からない段階で、外見と気分で一刻も早くゲットしちゃえ、という歌なんですね。
でも、テレビの十数秒間のスポット流しで、「あ、いいな」と思ってしまった一平でありました。

AKBの「フライングゲット」は、男子女子の恋愛事情の話。好きにやってね、で済むのだが、TPPだけはフライングゲットは絶対まずい。

TPPに関心を持っている人は、TPPが決して農業問題に収斂される「鎖国」「開国」の話ではないと承知しているはずだ。
TPP推進者は、「外圧を使って国内の既得権者を打破する」と言っている。
さて、この国内の「既得権者」というのは誰だろうか。
日本の労働者は発展途上国より高額な賃金体系にある。雇用関係がズブズブになってきたとはいえ、この高い賃金体系は、戦後日本が営々として築き上げてきた「日本国民総体の地位」なのであろうと思う。
しかし、このささやかな賃金体系(パートやアルバイトが嘆く低賃金)さえ、日本が築き上げた既得権ということになる。
要するに、「日本国籍を有している者」は、おしなべて既得権者である。
「外圧を使って国内の既得権者を打破する」というのはどういうことか、正社員さえ首切りの危機に瀕している日本。
派遣、アルバイト、パートだらけの日本。
経団連は移民の受け入れにも前向きだ。いったい彼らは日本をどうしようとするのだ。安い労働力、責任を持つ必要がない労働力が目的なら、彼らの言う「愛国」など欺瞞以外の何物でもない。

アメリカは製造業をないがしろにして、金融・サービスに特化する道を選んだ。
金融工学という悪魔的手法をあみだし全世界を恐慌一歩手前まで追い込んだのもアメリカだ。
それに乗っかって新自由主義を導入し、日本をグチャグチャにしたのが、小泉純一郎氏。そしてそれを継承して「雇用ビッグバン」などということを言ったのが安倍政権である。
"雇用を流動化し、恵まれ過ぎている正規雇用社員を非正規社員に近づけさせる"との事だった。
この時点が、世界に誇った「日本の雇用関係」の終焉だったのかもしれない。

アメリカはTPPで一気に輸出を伸ばす、という意気込みである。しかしアメリカが持つ輸出品は工業生産が衰退してしまった今、金融・サービス・農畜産物くらいしかない。
ISD条項で、日本の法規より上位の制約に縛られて金融関係で丸裸にされ、非関税障壁撤廃で遺伝子組み換えの大量収穫穀物が入ってくる。
そして、「遺伝子組み換え品は使っていません」という表示は、「非関税障壁」として排除されてしまうのだ。
なんとも暗澹たるTPP後の未来であることだろうか。

そして今ニュースが入った。橋下氏が大阪を制したそうだ。なんとも。。
日本の政治の季節は、しばらく熱いかもしれない。