(sheen 新作)

2019年度  39本目の劇場鑑賞

 
ジョージ・W・ブッシュ政権の副大統領ディック・チェイニーの半生を描いた作品。

チェイニーはエール大学をドロップアウトし、よっぱらい運転等で複数回逮捕されたりしたが妻の鼓舞により再起して他の大学卒業後役人になる。

ニクソン政権では大統領次席法律顧問、フォード政権では大統領首席補佐官になり、民間の会社を経て下院議員に当選した。

その後ジョージ・HW・ブッシュ(Papaブッシュ)政権で国防長官になり、共和党の下野後は石油関連会社のCEOになるがジョージ・W・ブッシュに副大統領として指名された。
 
一念発起してからとんとん拍子で出世した理由は作品では詳しく描かれていないが風を読むこと、勝利への嗅覚、人の使い方などか優れていたのだろうか。

この作品の中心は駄目な大統領よりも陰で権力を持ち、自分たちに有利な法律をどんどん作り、大量破壊兵器を持っているとの理由でISISの根源にもなったイラク戦争を始めた張本人はチェイニーだ、との見解だ。
 
シリアスでニュース映像を多用した作品かと思いきやそうではない。演出、構成等、映画として良くできている。

まず作品全体を通してナレーターが解説する。ナレーターは自分はチェイニーとは親戚のようなものであり、なぜナレーションを担当しているかは後で言及する、と説明するがなかなかその場面はない。しかしながら最後に・・・・・。ここはこれからこの作品を観ようとしている人には絶対に言えない。

また、民間会社のCEO時、その後何不自由のない老後を送ります(正確ではない)とのナレーションにエンドロールが流れるが途中で、こんなことにはならず・・、で物語は再開する。
 
この作品の注目点は何といっても登場人物がみな本人と似ているところだ。主演や大統領は勿論、ラムズフェルド、パウエル、ライスなど本人そっくりだ。後半でウサマ・ビン・ラディンの映像が幾つかある。全てニュース映像からの抜粋かと思ったがエンドロールにちゃんと役者の名前が出ていた。

最後に流れる曲もいかしている。  
ウエストサイドストーリーの「アメリカ」だ。
この曲はプエルト・リコ出身の不良グループ、シャーク団のパーティーでリタ・モレノをリーダーとする女性軍がいかにアメリカは豊かで良い国かを歌うとジョージ・チャキリス率いる男性軍がアメリカは良くない国だと応戦する。この映画の論点をついている。
 
ブッシュ、チェイニー政権の批判、共和党全体を否定した民主党寄りのリベラル作品だ、と思うだろうがカーターのこともバカにしていて、最後に「反省会?落ち?」のようなシーンがある。 

釣りのシーンが多いのは不可解。


おススメ度・・・★★★  3

↓予告編