(モッサン 新作)

2019年度  16本目の劇場鑑賞

最近、毎週公開されてる⁉︎、という位多くなってきたLGBTを扱った作品だけど、こちらは実話を基に作られ、ラストには本人家族も写真だけだが顔見せする。

同性愛に悩む男女、及びその家族を救済するという大義名分の元に矯正プログラム施設が存在し、またその事をビジネスに仕立て上げる輩的なヤツらもいるのだが、この作品はそうした詐欺紛いのグループに対する告発と問題提起をテーマとしている。

主人公は男子大学生。同性愛者。
その父は牧師。毎週教会にて説教をしているが、息子を認められない。
母は一定の理解を示すが父の意見が絶対であるが故に板挟み。

主人公は矯正施設と呼ばれる場所に父によって半ば強制的に入れらるのだが、次々と理不尽なプログラムが続き、遂には、、、

性的マイノリティーを否定するか⁉︎受け入れるか⁉︎といった問題はアメリカでも日本でも同様だが、この作品では父が牧師である事はストーリーとしても重要で、宗教観が大きく絡んでくる。

神への冒涜とする向きもある事は間違いない事実だし、病気発生はその罪その罰としてみられる。悪魔的扱いもある様だ。
キリスト教の負の側面が芳しく、相当に難しい問題だろう。

日本では無宗教的ということもあり、だいぶ社会も寛容になって来ていると感じるが、本作の様に自殺者まで出すのであれば、社会全体の法整備から徐々に進める必要があると思う(二足跳びにヒステリックに叫ぶのは逆効果な気がする)。

一方で、、、
ラストシーンで父が呟く。 

〝孫を抱きたかった、、、〝

親として100%理解出来る発言だが、全てにおいて本当に強くなるべきは、本人よりもまず親ではないか⁉︎と。それでやっとスタートに立てるのではないかと感じた。

諦めと寛容は同義語ではないが、理想を捨てる、という事も社会では必要だ。

〝生産性がない〝との視点もまた事実だが、それはまた別の問題。

かく言う私も全く偏見がない言えば嘘になるが、今そこにある事実に対して向き合わないのならばそれこそが真の偏見であると思う。

地球や人類となると大げさ過ぎるかもしれないが、現実は止まる事なく移り変わり、動き続けている。


おススメ度・・・★★★★  4
『父役のラッセル・クロウは役作り⁉︎だろうがでっぷりお父さんに変身。母役、ニコール・キッドマンも皺たっぷりだがセレブ感をかなり残した、お母さんというよりママ。この作品テーマにより夫婦間の感情が移り変わっていく様子までしっかりと描写されている。メガホンも取ったジョエル・エドガートンは嫌なヤツやらせたら天下一品!エンドロールに出る更生施設長の数年後にもかなりビックリした。また、レッチリのフリーも強面役で参戦してるがスパイスが効いた良い演技だ。』

↓予告編