(sheen 新作)

2019年度  52本目の劇場鑑賞

 
田舎に住む夫を亡くした女性は男達に家畜を強奪され、レイプされるも復讐に転じる。

 
カンヌを始め多くの賞を受賞したインドネシア映画でナシゴレン・ウェスタン、タランティーノを超えた、との評があったので観たが、ん~。
 
確かに映像は素晴らしく、その風景は雄大な荒野で西部劇の様だ(マカロニ・ウェスタンでは砂漠が多かったがこの作品の景色は広大な痩せた草原)。そこにマカロニ・ウェスタンを彷彿させる曲が流れる(時々。東南アジアらしい曲も多く流れる)。

 
主人公の女性がジュリアーノ・ジェンマやフランコ・ネロのごとくバッサバッサと悪人を叩き切る、と思いきやそうでもない。物語としてはネタが少なく西部劇には似ていない。
唐突なストーリーはシュールなのか単なる稚拙なのか。そもそも生首やミイラを見ても誰も大して驚くことなく、首の無い男が楽器を奏でる(これは幻想)演出はやはりシュールと考えるべきか。悪く言うとどこかの映画研究会の卒業作品のようだが後半の首を刎ねるシーンはすばらしく良く出来ている。

 
原題は英語でMarlina the Murderer in Four Acts(4幕でできている殺人者マルリナ)。そのとおりに1幕**、2幕**、とスーパーが現れ4幕まである。編集をしてみてあまりにも流れが悪いので4つに分けたのだろうか。
 
映像としてはピンが浅いカット(被写界深度が浅い、浅すぎ)が多く、意図的だとしてもやりすぎ。また、ちぐはぐなセリフがあり小生には理解できないやり取りがあったが、これは翻訳者が悪いのではなく、その言語でないと表現できないこともあるのではないかと思った。言語は文化の要素である。男が歌うシーンが何度かあったが字幕が無いので何の意味があるのか分からなかったが、そもそも意味があったのかどうか。
 
今年観た中ではモンテに次いで奇妙な作品だった。もっと笑えると思ったのに残念。

評点・・・★★☆  2.5 
 
こういう作品がたまらなく好きな人も多くいると思う。

↓予告編