(sheen 新作)

2019年度  60本目の劇場鑑賞

 
連続殺人鬼ジャックの話。

カンヌ国際映画祭で上映された時は途中退席者続出でアメリカでは修正版が上映されたそうだが今回日本では無修正版が上映された。目を覆いたくなるシーンやカットが多いR18+の作品。


覚悟をして観たので小生は大丈夫だったが女性の乳房をナイフで切り落とすシーンや小鳥の足をハサミで切るシーンでは隣の女性は俯いていた。

5つのIncident(出来事)で成り立ってはいるが正確に分かれている訳ではない。作品中では8人を殺すシーンがあるが(逃げる子供をまるでハンティングのように撃ち殺すシーンは衝撃的)、セリフでは61人殺したことになっていたと思う。冷凍倉庫を持っていて、殺した死体はそこに冷凍保存している。

 
殺人シーンの合間にはナレーションのように本人(マット・ディロン)の声と心の声(?)ヴァージ(ブルーノ・ガンツ)の対話が聞こえる。殺人を哲学的、精神分析学的、またアートに結び付けて話す二人の声と絵画、アニメ、戦争時の残酷な実写映像、動物の映像や写真などが挟み込まれ、殺人心理を掘り下げる。

題名の「ハウス・ジャック・ビルト」はカタカナだと何の意味が分かりづらいが原題は「House that Jack built」つまり「ジャックが建てた家」だ。ジャックは建築家を夢見る技師で建築素材を重要視している。湖畔に自分の家を建てようとする(幻想?)が完成せず、最後は死体で・・・。

 
音楽はデヴィッド・ボウイのFameが何度も流れ、グレン・グールドの演奏映像も繰り返し流れた。また、エンドロールではレイ・チャールズの「Hit the Road Jack」が流れる。ご存じだと思うが(出て行ってジャック!戻って来ないで!)という曲だ。

 
気になったところは冷凍倉庫で鉄の閂を扱う時は手袋をしているが、ずっと冷凍倉庫内にあるライフル銃やドアノブは素手で触っていたこと。やはり銃も凍っていて手が張り付いてしまうでしょう!
 
最後はエピローグ。宗教的というか、とにかくぶっ飛んでいるが映像が素晴らしい。  

 
胸糞悪い狂気に満ちた作品で好きでもなく、お勧めもしないが、並外れている作品な事は確か。


評点・・・★★★★☆  4.5 

↓予告編