2020年度  15本目の劇場鑑賞


宗教と同性愛、人間の幸福を探るドラマ。


ニューヨークでカメラマンの仕事をしているロニート(レイチェル・ワイズ)は父親の死の知らせを受け故郷に帰る。

彼女の故郷はロンドン郊外のユダヤ人が多く住む町。死んだ父親はユダヤ教会の最高位のラビだった。

しかしながら新聞には死んだ偉大なラビは子供がいなかったと報じる。

町の人たちのロニートを見る目は・・・・。


厳格なユダヤ教では女性の役割は結婚をし、子供を多く生むことだ。


ロニートとエスティ(レイチェル・マクアダムズ)のけっこう濃厚なラブ・シーンもあるが二人とも表情が自然で(メイクが薄い?)映像が美しい。

小生には全く知識がなかった正統ユダヤ教の教会の中での儀式やユダヤ教徒たちの生活(性生活にも決まりがある)などを知ることができ興味深かった。彼らの一般的な挨拶は「May you live a long life(あなたが長く生きますように)」だ。

ロンドン近郊にこのような地域があることは知らなかった。たぶんヨ-ロッパ中にあるのだろう。彼らの長き苦悩も理解できない訳ではないが現在のイスラエルとユダヤ人は・・・・。どこかの国と似ている。


表面的には彼らの宗教では決して許されない同性愛者の葛藤と妥協の話だが、人は何を規範に生きるべきかを問う作品になっている。

エスティの夫(彼もラビ)も考えが変わり、教会で「選択の自由」を熱弁するシーンは感動もの。


結末が自然で(落としどころにリアリティがある)納得できる。三人とも傷つき、厳しい世間を相手にして行かなければならないだろうが、未来がありそうな終わり方は好きだ。三人で抱き合うシーンは涙が出た。


ハーモニーが素晴らしい美しい讃美歌も心に残る。


原題はDisobedience(反抗、従わない)


評点・・・★★★☆ 3.5
『ラブ・シーンが濃厚なので子供には見せられないがしっとりした良い作品なのでもっと多くの劇場で上映し、多くの人に観てもらいたい。』