2020年度  4本目の劇場鑑賞


フェラーリの買収に失敗したフォードがレーシング・カーを開発し、ル・マン24時間耐久レースでフェラーリに挑戦する。


フェラーリ買収の失敗に怒ったヘンリー・フォード2世がル・マンに勝てる車の開発を命じた事やケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)がチームから1.2.3同時フィニッシュを強いられたため優勝を逃した事もすべて実際に起こった事らしい。

史実でなかったらそれはないだろう、と思ってしまうところだ。事実は小説より奇なり、だな。

キャロル・シェルビー(マット・デイモン)がレース中に行ったせこい他チームへの妨害もホントなのか?


GT40の開発をしたキャロル・シェルビーは元レーサーでコブラを作った人物。ケン・マイルズに代わって1966に優勝したブルース・マクラーレンはあのマクラーレンの設立者だ。

当時は経験と腕の良い職人によってレーシング・カーが作られていた。

だからあんなにセクシーでカッコイイ車が多かったのだろう。ACコブラは本当にカッコイイ。


ケン・マイルズがレース場でフェラーリを見て<ビューティー・コンテストだと負けだな>とつぶやく。たしかに当時のフェラーリはフォードと比べると次元が違うほどに進んでいた。しかしながらフォードは7.0Lエンジン。力で勝負するのはアメリカらしい。


この作品では7000rpm(エンジンの回転数)が重要な数値になっている。この数字を見てちょっとびっくり。F1エンジンだと現在でも15000rpm。一時は20000rpmを超えていた(今はレギュレーションによって抑えられていると記憶しているが間違っていたらゴメン)。

アウディー社でのベンチテストで30000rpmをテレビで見たことがある。排気管が熱で赤を超え真っ白に光っていた。今でも耐久レースだと低回転に抑えているのかな(それでも普通の運転で7000rpmはありえないが)?


この作品の良い所はちゃんと人間ドラマがあるところ。良質な映画だと思う。偏屈なケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)、南部なまりのキャロル・シェルビー(マット・デイモン)も流石の演技。

ケン・マイルズの奥さん役カトリーナ・バルフは今まで全く注目していなかったが、イイネ!


映像は最初の回想シーン以外は素晴らしい。何であそこだけCG丸出しなの?キャロル・シェルビーがル・マンを走っている時、彼の見た目のサーキット・コースがチャチかった(短いカットだったが)。


高速で走っている車をクレーンで撮っているカットがあった。クレーン車も高速で走っていたのだろうか。それともあれは空撮?エンドクレジットでは空撮らしき表示は無かったと思う。


車が好きな人は必見。車の走りが見どころの映画と言えば何といってもスティーブ・マックイーンの「ブリット」、バニシング・ポイント、また「マッドマックス」が印象深い。


評点・・・★★★☆  3.5
『小生としてはもっと専門的な技術の話しや部品等の映像が欲しかった。ロス・アンジェルスの空港の一部を使って車をテストしていたのも本当の事なのだろうか。たぶん本当なのだろう。』