2019年度 104本目の劇場鑑賞
韓国で1997年に実際に起こった金融危機を基にした社会派映画。
3つのドラマが金融危機の深まりと共に同時進行する。
1: 韓国銀行の通貨政策チームの女性リーダー、ハン・シヒョンは金融危機が迫ってきていることに気づき政府の金融担当者や大臣、果ては大統領に早い対策と国民への告知を進言するが上は言うことを聞かない。
後半IMFの融資に対しての条件要求に反対するが・・・。
2: 金融コンサルタントの若手課長ユン・ジョンハクは近く国家が破産することを感じ取り、会社を辞めてお得意さんだった人たちと博打的な投資を始め・・・。
3: 金属食器を作る町工場の社長ガスプは大手百貨店からの大量注文に喜ぶが・・・・。
鉄鋼会社、建築会社、また大手の百貨店等が次々に倒産してゆく様を実際に放映されたテレビ報道などを加えて上映されるが国家規模の破綻、との緊張感がイマイチ描けていないと思った。
韓国銀行、政府、IMFの部分は史実に基づいたドラマだろうが掘り下げが浅く、どの金融機関も融資の審査が甘かったという以外に何故そこまで債務超過になり金融・通貨危機に陥ってしまったのかが分からなかった。過去のことなのでしっかり分析した解説が欲しかった。経済は過去の事の分析は得意のはず(最下につづく)。
最終的にはIMFが介入して何とか国家を維持することができたことは周知のとおり。この作品では20年後があり、皆がまた落ち着きを取り戻して平穏に生活をする、がまたしても・・・・?で終わる。日本の天文学的な借金が心配。
なによりも芝居が全体に大げさ。なんであんなに直ぐに激高するのか。上下関係の厳しさ(パワハラどころの騒ぎでは無い)も含め韓国ではあれが普通なのかもしれないが我々が観るとただ演技が下手、に見えてしまう。感情移入できない。
IMF専務理事役のヴァンサン・カッセルが一人浮いていたように思いえる。彼にはこのような役は合わないな!
映像はやはり手持ちカメラで撮影したシーンが多く、今まで何度も書いたがイライラした。やはり落ち着いたカメラワークだと緊張感がなくなり、間が抜けてしまうのか。いやいやそれは演出が問題でしょう。
最近切れ味の鋭い韓国映画が多いと思ってはいるがこの作品はそれらとはちょっと違うな。
評点・・・★★★ 3
『小生が信じない3つの学問は1経済学、2心理学、3地震学。この3つは結果論ばかり(個人の意見です)。』
