(sheen 旧作)
2019年 54本目の劇場鑑賞
秋日和
1960年、小津安二郎の作品。35mmフィルム映写による鑑賞。
7年前に夫を亡くした未亡人(原節子)の年頃の娘(司洋子)に死んだ夫の友達3人が婿を世話しようとする。しかしながら娘は結婚すると母親が一人になってしまうことが気がかりで進まない。
60年近く前の映画だがそのカラー映像は綺麗で小津安二郎の演出はユーモアなところもあり楽しめた。しかしながらやはり昔の映画は気になるところが多すぎ。
当時はこれが普通だったのだろうが芝居があるシーンではロケでの撮影は殆どなくみなスタジオセットで撮影されている。そのセットがいかにもで、照明ものっぺりしている。二人が向き合って話すシーンのカットバックの両方の背景の壁に同じような光(水面から反射する光)が写っている雑さ(物理的に不自然)。フィルム上映なのでしかたないが音楽になるとワウ・フラッターが酷く聞きづらい。
ワンカットワンアクションで台詞を話すときは芝居が無く、何か動作で芝居をする時は台詞が無い。台詞を話す役者は目線を不自然なほど動かさないで無表情。岡田茉莉子(司洋子の友達の役)だけは少し良かったかな?原節子はずーと微笑んだまま。
現代のホームドラマでも同じだが食べているシーンや飲んでいるシーンが多すぎ。
そもそも抒情的でエピソードの少ない物語を映画化することは難しく、映画では行間を何らかの映像か音、または役者の細かな表情の変化などで表現しなければならない。そこを小津安二郎は挑戦したかったのだろうか。
巨匠小津安二郎の作品をぼろくそに評価するつもりはなく、すべては当時の技術に起因することだと思う。司洋子は凛々しくて足も細く綺麗。岡田茉莉子ははつらつとして魅力的。原節子は・・・。また日本を代表する女優を・・・、すみません!
評点・・・★★★ 3


