(sheen 新作)

2019年度  46本目の劇場鑑賞

 
お笑いコンビ、ローレル&ハーディの晩年を描いた伝記的ドラマ。
 
ローレル&ハーディ(スタン・ローレルとオリヴァー・ハーディ)はアメリカで1920何代から1940年代まで喜劇俳優として100本以上の映画に出演し、チャップリンやバスター・キートンと並ぶ程の人気者だったが、プロデューサーとの亀裂や二人の仲違いなどで段々落ち目になる。次の映画の仕事までの間イギリスへ興行ツアーに出かけ現地でも少しずつ人気が出るようになるが・・・。

コントはローレルのアイデアが中心で映画の脚本も彼が書く。さらにマネージャー的な仕事も担う一方でハーディは舞台裏の仕事はあまりしない。これらが原因で二人の溝はどんどん深くなってしまう。よく聞く話だ。
しかしながら長年一緒に働いてきた二人の友情は厚く・・・・。

演出として一番気に入ったのは両者の妻たちだ。二人ともキャラが濃く、歯に衣着せぬ言動、互いに対する悪口が多い一方、信頼、愛情もしっかり感じ取ることができる。 

 当時の撮影風景が興味深かった。画像合成は当然クロマキーではなく(クロマは色、キーはkey holeのことで切り抜き型を指す。ブルーバック、またはグリーンバックの前で役者が演技をし、色の違いを利用して役者だけ、または役者を含む前景だけを電気的に切り抜いて背景映像と合成する。なぜブルーまたはグリーンバックかというと人間の肌の色と正反対の色だからであって技術的には何色でも構わない)、役者はリア透過タイプのスクリーンの前で演技をし、スクリーンには後方から背景の映像を投射する。それをカメラで撮影をする手法だ。この撮影シーンではスクリーンに投射される背景は白黒だがその前で演技するローレル&ハーディはカラーだ。少し考えれば当たり前のことだが当時は映画そのものが白黒なので合成後の映像はすべて白黒になる。
 
小生はこのコンビのことは殆ど知らなかったが、ビートルズの「サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のジャケットに写真が載っている(ジョージの2段上)。
 
この作品は十代、二十代の人が観たら最低の点数を付けるだろう。刺激、スリルが無く、また物語としても特筆する場所も無い。だが悪いところも無い。現役が遠ざかってゆく悲哀と友情や愛情を描いた良作ではある。



おススメ度・・・★★★  3

↓予告編