ソプラノ:小山瑠美子さん
ピアノ:斉藤晴海さん
朗読:内藤陽介さん
小山さんのジョイントコンサートなど以外でソロのリサイタルを聴くのは確認すると2015年以来。
実は他にも何度か開催されたはずなのですが、前売りを購入したにもかかわらず大雪で行くのを断念したり、とかがあっていけなかったんですよね。ということで、今回は楽しみにしていました。
またフライヤーも3月後半から4月にかけて蔵織さんで個展を開催されていた「黒木リン」さんが担当しているのも見所です。
先日の個展のときに黒木さんに、フライヤーの小山さんのスカートの部分を一部描き足していることなんかも聞いてみるとなるほどな~、と思ってしまいますよね。
全体のバランスを考えてということらしいですけど、素人にはその辺の「バランスが悪い」ということすら感じませんし(汗)。
開場時間ちょいすぎくらいに会場のだいしホールへ。
すると、受付のところに上記フライヤーの原画も展示されていました。
入場して席を確保。ただしちょっと体調が万全ではなかったこともあり、万が一の途中退席も考慮して、普段の中央の通路よりの席ではなく端の方の席を確保。ただ、結局、体調は問題なかったですけど。。。
そして開演。
この日は副題の「動物たちの歌」とあるように、「動物」に関する曲の特集。プログラムをみるとメジャーな「猫」とか「りす」だけでなく「てんとう虫」「こおろぎ」などなど曲にするにはちょっと珍しいよう題材も多いです。
そして前半は外国の曲。
どの曲も表現豊かな歌声なのですが、非常に耳に優しいというか心地よいんですよね。表情や仕草も自然で余裕を感じさせてくれます。この辺はさすがだな~、と。
また前半最後は朗読に内藤さんが参加。
内藤さんは私はAccendereなど「演劇で活躍している」という認識でしたが、さすがにこういった朗読も素晴らしいですね。
声も素敵ですしなによりも雰囲気が良いです。朗読が終わったあとに椅子に座ったあとも、足を組んでいたり本をさりげなく読んでいたりと、過剰になりすぎない程度に演技をしている感じもいいな~と思いましたね。
内藤さんの男声による朗読と、その後に続く小山さんの綺麗な女声による歌唱がいい対比となっていましたね。非常に魅力的なプログラムに仕上がっていたと思います。
ただ、あえて個人的な好みをいうとすると、この朗読と歌唱のコラボは全5曲だったのですが、曲間にも観客席から拍手が起こっていたんですよね。
私もあんまり細かいことはいうつもりはなく「拍手はしたいときにすれば良い」とは思うのですが、さすがにこれは一連の、
朗読→歌唱→次の曲の朗読、、、という流れは切りたくなかったかな~、とは思ってしまいました。まあ個人の好みですけど。
休憩後は日本の歌曲の特集。
ですが前半以上に歌うだけでなく、いろいろな演出、振り付けが組み込まれていました。
前半に比べると表情豊かですし、ピアノの斉藤さんにちょっと絡んでみたり、一旦舞台袖に下がってからちょこんと登場して歌われたり、途中で「はぁ~」というため息を組み込んでみたり、歌唱力が素晴らしいだけでなく「演技派」ですよね。
歌だけではなく、そういったところも非常に凝っているのは小山さんらしいな~、と思ってしまいました。
またアンコールに演奏された「おさるのかごや変奏曲」も面白かったです。小山さんと斉藤さんのために作られた曲ということでしたけど、原曲は耳なじみの良い曲ですけど、ちょっと童謡らしくないというか、非常に意表を突かれるというか面白いアレンジになっていましたね。
どなたの作品なのかも気になりました。ちょっと現代曲風も感じる曲でしたし、予想だと、小西先生?かな~、なんてことも考えましたけど、全然わかりませんね(笑)。
アンコールまで楽しませてくれました。
小山さんの魅力満載のリサイタルだったと思います。いい演奏会でした。
(だいしホール 2000円)