~スパイラル-ハープで紡ぐ光と影の螺旋~
ハープ:山宮るり子さん
今年の7月に山宮さんがCD「スパイラル」が発売されたことの記念のリサイタルです。
開場時間ちょっとすぎくらいに会場の能楽堂へ。
ハープということは舞台に向かってやや右側くらいの方が演奏中も山宮さんの姿が見やすいかな、とも思いましたが、当然のことながらそちらの方がお客さんの埋まりが早いですね。
ということで、私は中央付近に席を確保しました。
そして開演前には空席が一つもない、ということはありませんけどなかなかのお客さん。
この日は潟響とか他にもいろいろ公演があって私も迷ったところはありましたけど、やっぱり期待する人は多いのでしょうね。また、中には和服を着ていらした方もいらっしゃいましたね。能楽堂ということを意識してのことだと思いますけど粋ですよね。
時間となり開演。
前半はCD収録曲から4曲。ハープのオリジナルで踊りとか舞曲を選曲したということです。
どうしても「ハープ」というと女性的で非常に優雅なイメージがありますけど、いざ聴いてみるとそれだけでなくいろいろ力強いところもあったりするんですよね。山宮さんの演奏姿もビシっと決まっており非常にかっこよいです。
ただ、その演奏姿のかっこよさの反面、トークをする山宮さんはなんというか普通の若者なんですよね。口調も飾らないですし、ポエニッツさんの曲では、「YouTubeで検索していたらたまたま見つけてなかなか良い曲で、ネットで楽譜を入手した」とのことです。イマドキという感じですね(笑)。
休憩後はCD収録曲から離れて、山宮さんがやりたいと思っていた曲を集めたとのこと。
まずは新潟で活躍する作曲家の小西先生の曲はバリバリの現代曲。ちょっと違和感を感じさせるような響きもあり、ハープのボディをたたいたりと新鮮な音楽ですし、その後も山宮さんのお母様が元々はヴァイオリンとピアノの曲ですが「ハープに合うと思うよ」というお勧めの曲、だったり、筝の名曲「六段の調べ」をハープ用にアレンジしたROKUDANN、など。
特にROKUDANは聴きなれたメロディにちょっとほっとしつつも、徐々にハープ独自の世界に引き込まれていくようななんだか不思議な感覚でしたね。
そして最後は名曲「モルダウ」。確かこの曲は2013年のデビューリサイタルでも演奏されたと思うのですが、聴きなじみのある曲でハープの魅力満載でした。やっぱりこういう誰でもしっている曲は1曲くらい欲しいですよね(笑)。
能楽堂という和の趣のある空間に、ハープの繊細でかつ力強い音色が非常にマッチしていましたね。いい雰囲気の中でハープの音色を堪能させていただきました。
(能楽堂 2500円)