クラリネット:広瀬寿美さん
クラリネット:久保田景子さん
ファゴット:小武内茜さん
本当に暑い日ざしの中、ちょっと寄り道してから会場のスガマタさんへ。
到着したのは開場時間ちょっと前くらいだったのですが、既に結構開場待ちのお客さん。
その中には制服姿の高校生も何名か(あとから中央高校の音楽科の生徒ということを知りましたけど)。
それにしても、暑い(汗)。
受付のコンチェルト佐藤さん、室井さんは本当に大変だと思います。
特に佐藤さんは公演中も外で待機だったし....本当にご苦労さまです。
開演時間になり3名が登場。
3名ともに鮮やかなスカイブルーのドレス。チラシの背景にもあわせた、というかこの公演のイメージカラーなのでしょうね。夏らしくって素敵です。
前半は広瀬さんが曲紹介をしつつ、王道のクラシックといいましょうか、バッハとモーツァルト。
正直いえば、私自身は今回のクラリネット×2とファゴットという編成は非常に珍しいですし、
オリジナルの曲なんてないのでは?なんて思っていたのですが、決して多くはないそうですけどなくはないのですね。私はそんなところから「へぇ」と思ってしまいました。
また演奏も、個人的には似たような編成のクラリネットの代わりにオーボエが入った「トリオダンシュ」(直近だとトリオアンシュミネさん)
だったらどんな感じに聴こえるんだろうな~、なんてことを想像しながら聴いていましたね。
個人的偏見ですが、オーボエはクラリネットに比べれば主張が強い楽器ですから、それはそれで魅力的ではありますけど、
クラリネット2本だと、よりマイルドというか、同じ楽器だからこその音の調和があるのかな、とかそんなことを思っていました。
それにしてもトリオダンシュとはまた一味違った木管らしい優しくも温かみのある感じの素敵なハーモニーでした。
10分間の休憩後は、前半とはちょっと雰囲気が変わって今回の3名の柔らかい感じというか、とってものびのびとしているというか、そんなお人柄がでたような笑顔あふれる演奏になりましたね。
まずは久保田さんと小武内さんのデュオでプーランクのクラリネットとファゴットのためのソナタ。演奏前の小武内さんのトークでは「演奏開始3秒でびっくりすると思います」ともおっしゃられていましたけど、
確かにびっくり、というか、予想がつかない、というか面白い曲でした。
これまた個人的偏見ですけれども、クラリネットって低音~中音は非常に優しい感じがするのですけど、高音部分になってくると、ちょっとやんちゃ、というか、緊張感がでてくるというか、同じ楽器とは思えないような印象をうけるのですけど、
この曲はそういったクラリネットのさまざまな表情を見せてもらったような、そんな気がしましたね。
その後は、広瀬さんと久保田さんの師弟コンビのクラリネットの綺麗なデュオのあとは、
再び3名での演奏で映画音楽だったり、「エリーゼのために」をラテン風にアレンジした曲など、聴きなじみのよい曲を、心地よく、楽しい演奏だったと思います。
また、後半は小武内さんと久保田さんが曲説明等のトークを担当したのですが、
その雰囲気の違いがまた面白かったですね(笑)。
久保田さんはメルツとしての公演のときもそういう印象がありましたけど、初々しいというか、ちょっとあわてた感じがかわいらしい(というとちょっと失礼ですけど)感じがしますし、
小武内さんは本当に楽しんで演奏しているのが伝わっている感じで、笑顔が本当に素敵ですね。
さらに余計なことを書いてしまいますが(汗)、私もこれまでいろいろな人の演奏を聴いていますけど、「演奏を楽しんでいるのが伝わってくる」というのは、
風景旋律などでのフルート市橋さん、ピアノ川崎さんが私の中でダントツのトップ2だったわけですが、このお二人に並ぶくらいだな~、、、なんてことも考えてしまいました(汗)。
それにしても、とっても魅力的な3名の、素敵な演奏会でございました。
スタジオスガマタという小さい会場というのもまた贅沢でした。
(スタジオスガマタ 前売り 1500円)