11/30 相原一智さん ピアノリサイタル | いぽぽぽぱんぱのブログ

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主に聴きに行った演奏会のことを書こうかと。

新潟市で2011年から演奏会に頻繁に行くようになりました。
主に地元で活躍されている演奏家さんメインです。
楽器経験もなく技術的なことはまったく書けません。
素晴らしい、楽しいなど抽象的な感想になると思います。

ピアノ:相原一智さん

今年の県コンで最優秀賞を獲得された相原さんのリサイタルです。

東京等では既に演奏活動されているようですが、
新潟では初めてのコンサート、とのことです。

開場ちょい過ぎくらいに入場。
気のせいかもしれませんが、
ちょいとお客様同士で挨拶しあっている光景が多いような...

やっぱり新潟での初コンサートということで多く関係者さんが
いらしていたのかな? なんてことを思ってしまいました。

公演は前半が名曲集だったのですが、
ショパンのノクターンや月の光など、しっとりと聴かせてくれる曲もあり、
シューベルトのさすらい人幻想曲や、ラ・カンパネラだったり技巧的な曲もあり、
だったのですが、

静かな曲の方は、あくまで個人的な趣味の範疇ですが、
聴いた印象がいやみにならない(というと変な表現ですが)範囲で、
感情をこめつつ丁寧に弾いている感じがしました。

なんというか、これ以上ためるというかゆっくりにしてしまうと、
わざとらしく聴こえてしまう、ぎりぎりのところをついているような、、、
(うまく表現できずにすみません)。

要はなかなかすごいな~、と思ったということです(笑)。

また、シューベルトやラ・カンパネラなど、
技巧的な曲も鮮やかに弾きこなします。
シューベルトの時にはまだ2曲目だというのに「ブラボー」の声もかかっていました。
お見事です。

休憩後の後半は、おそらく相原さんの得意な曲なんでしょうね、
ロシアの作曲家であるスクリャービンとストラヴィンスキーの曲。

相原さんがトークでも『ちょいと激しい曲の前の息抜きに』
とおっしゃられた「左手のためのノクターン」は、
私の耳では目を閉じて聴いていたら1本の腕で演奏されているとは
わかりませんね(汗)。

また、その後のソナタ5番、焔に向かって、および、火の鳥では、
まさに相原さんの本領発揮という感じなんでしょうね、
自信を持って演奏しているのが伝わってくる、
激しく鮮やかな演奏で本当にお見事でした。

アンコールでは、自作のノクターンを含めた予定のアンコールでは拍手がなりやまず、
急遽追加での1曲もあったりして、とても素晴らしい公演だったと思います。

こういっては失礼になってしまうかもしれませんが、
曲紹介などのトークだったり、入退場の際がすごい早足だったり、
アンコール前に花束を受けるときの所作などは、
なんとなくぎこちないところが見えたりもしなくはありませんでしたが、

印象的だったのは、前半はスーツでの演奏だったのですが、
曲前のお辞儀は当然のことながら上着のボタンは留めていて、
演奏直前に動きやすさのためにボタンは外していたのですが、
曲後の礼の前にはご丁寧にもボタンを留めなおしてからお辞儀をしていたんですよね。
(今まで気づいたことなかったのですが、誰でもやっていることなんでしょうかね)

こういったところからも、マジメな人なんだな~、
という印象を受けましたね。

その演奏していないときと演奏時の雰囲気の違いがとっても、
魅力的なのではないかな、と思いました。

今後も活動の拠点は東京メインなのかもしれませんが、
また、新潟でも演奏を聴かせて欲しいと思いましたね。

(だいしホール 2000円)