[サンフランシスコ 15日 ロイター] 韓国サムスン電子<005930.KS>が14日発表した最新スマートフォン「Galaxy S4(ギャラクシーS4)」は、米アップル<AAPL.O>に新機種投入ペースの加速と廉価モデル発売というプレッシャーをかけることになりそうだ。アップルにとっては、どちらも慣れ親しんだやり方との決別を意味する。
【特集 モバイル端末】
サムスンの旗艦機種ギャラクシーの最新モデルは、多くの点でアップルの「iPhone(アイフォーン)」を上回る機能を搭載する。しかし、サムスンがアップルに突きつけた課題は、単にハード面のスペック比較にとどまらない根深いものだ。
調査会社フォレスターのアナリスト、チャールズ・ゴルビン氏は「アップルが大きく後れを取ったというのは言い過ぎだろう」とした上で、競争力ある端末の市場投入ペースは加速する必要があると強調。「アップルがスマートフォンのイノベーションで先駆者であり続けるには、2年ごとのデザイン変更では十分とは言えない」と語った。
フルスペックの最先端スマホでアップルに肩を並べる力を見せつけたサムスン。アップルはいよいよ、これまで敬遠してきた低価格帯市場への参入に背中を押されることになるだろう。特に、中国やインドなど、ほとんど手つかずの市場への本格参入が課題になる。
多くのアナリストは、アップルはサムスンをはじめとするライバル企業に全力で対抗すべきだと指摘する。投資家の多くはすでに新型iPhoneの登場を見据えているが、期待感はそれほど高まっていない。アップルの株価は、昨年9月に付けた過去最高値705ドルから約30%下落している。
<マンネリ化>
iPhoneは、年後半に新製品を投入するという製品サイクルから抜け出せずにいるように見える。過去数年は、完全なデザイン変更は2年おきというサイクルでしか行われていない。
トペカ・キャピタル・マーケッツのアナリスト、ブライアン・ホワイト氏は、現在のスマホの技術改良はスピードが急速であり、iPhoneの製品サイクルはアップルにとってデメリットになっていると指摘する。また、スマホの上位機種市場は遠からず飽和する可能性があるため、アップルはラインナップの幅を広げるとともに、うわさされているようなテレビや腕時計型端末など新たなカテゴリーに打って出ることがさらに重要だと語る。
アナリストの多くは、インドや中国など高成長市場に本格進出する最も手っ取り早い方法は、廉価版のiPhoneを出すことだと口をそろえる。ただ、安いiPhoneは既存モデルと共食いを起こし、無類の高さを誇るアップルの利益率が損なわれるリスクがある。
2012年度のiPhoneの販売台数は1億2500万台と、2010年度の4000万台からは3倍以上増えた。ただ、2012年の世界のスマホ市場では、サムスンがシェア30.3%で首位となり、アップルは19%で後塵を拝した。
サムスン躍進の一因となっているのは、上位機種から廉価機種まで、地域や消費者のニーズに合わせて約40種に及ぶモデルを市場に投入していることだ。
バークレイズのアナリスト、ベン・ライツェス氏は、サムスンの勢いがアップルにとって大きな課題になっていると指摘。今年の夏には世界中で低価格iPhoneが発売されると予想している。
アップルは15日、ロイターの取材に対してコメントを差し控えた。しかし、サムスンがギャラクシーS4を発表する前日、マーケティングを統括するフィル・シラー氏はロイターのインタビューで、米グーグル<GOOG.O>の基本ソフト(OS)「アンドロイド」を痛烈に批判。大多数のアンドロイド端末ユーザーが旧バージョンを利用しているとし、サムスンの新機種も1年前のOSを搭載する可能性があるとけん制した。また、同社の内部調査では、アンドロイドからアップル製品に乗り換えるユーザーは、その逆の4倍に上ることが分かっているとも語った。
(原文執筆:Poornima Gupta、翻訳:宮井伸明、編集:伊藤典子)
(この記事は経済総合(ロイター)から引用させて頂きました)
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