姫路城 グランドオープンの経済効果は…
兵庫県姫路市は9日、昨春にグランドオープンした世界文化遺産・国宝姫路城が同県内に及ぼした経済効果が、この1年間で推計約615億5千万円に上ったと発表した。2014年度に放送されたNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の効果(約243億円)の2・5倍に上る。
推計は県立大政策科学研究所(神戸市西区)が実施。期間は姫路城が平成の大修理を終えた15年4月から今年3月までとした。
姫路城には昨年度、過去最高の約286万人が訪れ、姫路市内の主要施設(24施設)の観光客数も約686万5千人を記録した。
推計によると、交通費や宿泊費、飲食代などが約418億円、材料費や給与増などの間接効果が約197億円で、観光客については日帰り、宿泊客を合わせて約334億円の消費があった。市内の経済効果は約424億円と全体の約7割を占めた。
同研究所の芦谷恒憲客員研究員は「にぎわいを継続するには、宿泊客をどう増やすかが課題。播磨地域で広く連携すれば伸びる余地がある」とした。