【高橋健次郎】厚生労働省は30日、高齢化で膨らみ続ける医療や介護費用の総額を、2025年度時点で現在の想定より5兆円程度抑えることを目指す計画を公表した。生活習慣病や肺炎などの予防や、患者情報を活用した無駄減らしが柱。サービスの質が下がるのを避けながら、財政面での改善を進めるねらいだ。 社会保障の給付にかかる費用は、毎年3兆円ほどのペースで増え続けることが見込まれる。特に医療や介護分野は伸びが大きい。厚労省は、今のままでは団塊の世代が75歳を迎える25年度に医療費が約54兆円、介護費は約20兆円に達すると試算。12年度と比べると、医療費は約1・5倍、介護費は約2・4倍となる。 安倍政権が打ち出した社会保障改革には、さまざまな負担増や給付抑制策が盛り込まれている。しかし「痛み」が過ぎれば、国民の反発は避けられない。今回の計画は「健康寿命が延伸する社会」を掲げる。医療・介護を利用しないですむ健康な人を増やしつつ、限られた財源や人手を効率的に使う考え方だ。

朝日新聞社